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ひょうごプラスチック資源循環コンソーシアムの展開

経緯

近年、海洋プラスチックごみ問題が世界的に注目され、国内外でプラスチックに着目した様々な取組が進められています。

本県でも、プラスチックの資源循環を促進するため、令和3年度に「プラスチック資源循環検討会」を設置し、本県における現状と課題を整理の上、「持続可能な循環型社会の実現に向けたプラスチック資源循環の促進方策について」※をとりまとめました。

これを受け、令和4年度からプラスチック資源循環を促進するため、観光やスポーツ等の異分野業種や市町、リサイクラーと連携し「ひょうごプラスチック資源循環コンソーシアム」として、「プラスチックの使用削減などの促進」、「水平リサイクル等の促進」、「市町が回収する製品プラスチックの効率的な資源循環」、「行動変容の促進」の4つのテーマにより展開しています。

 

※「持続可能な循環型社会の実現に向けたプラスチック資源循環の促進方策について」

ひょうごの環境 :: 持続可能な循環型社会の実現に向けたプラスチック資源循環の促進方策について (hyogo.lg.jp)

 

ひょうごプラスチック資源循環コンソーシアムでの取組

【隈部さん修正案】20250326コンソーシアム説明資料(概要).jpg

 

1 プラスチックの使用削減などの促進

城崎温泉旅館協同組合では、宿泊客に歯ブラシなどのアメニティグッズの持参を呼びかけ、街全体でプラスチック製品の使用削減を目指しています。

県が進めている「プラスチックごみゼロアクション推進宣言」※に事業者としても登録するなど、サステナブルツーリズムとプラスチック使用削減・資源循環を目指した取組を進めています。

 

※「プラスチックごみゼロアクション推進宣言」

ひょうごの環境 :: プラスチックごみゼロアクション推進宣言 (hyogo.lg.jp)

※城崎温泉でのプラスチック使用製品の削減に向けて

https://www.kankyo.pref.hyogo.lg.jp/download_file/view/27278/23235

 

さらに、海洋プラスチックごみ対策としては、株式会社カネカや株式会社ダイセルが県内の工場で生産している生分解性プラスチックの活用を進めていくとしています。

 

2 水平リサイクル等の促進

県では、プラスチック廃棄物の排出削減と資源循環を目指し、令和4年度から「ひょうごプラスチック資源循環コンソーシアム」により公民連携の取組を推進しています。また、令和6年1月に資源循環推進計画を策定し、使用済みPETボトルの水平リサイクル「ボトルtoボトル」※1などの施策を総合的に展開しています。

 

令和6年度上期、県内市町が回収し、容器包装リサイクル法に基づき再商品化されたPETボトル※2のうち99%以上が県内(遠東石塚グリーンペット(株)姫路工場。令和5年10月に稼働開始。)でPETボトル原料として再生され、県内での資源循環の輪が確立※3しました。

 

これを機に、市町回収によるPETボトルのリサイクル率※4の維持・向上を目指ししつつ、飲料メーカー、リサイクラー及び県が一丸となり、市町・県民協力のもと「ボトルtoボトル」をさらに推進するため、ひょうごPETボトルサーキュラーネットワークを立ち上げました

 

このネットワークをひょうごラスチック資源循環コンソーシアムのテーマの一つである「水平リサイクル等の推進」の中に位置づけ、プラスチックの資源循環を推進しています。

 

※1 PETボトルから再度PETボトルへリサイクルすること

※2 県内市町で回収されたPETボトルの約40%が容器包装リサイクル法に基づき指定法人により再商品化され(県推計)、残りは市町が独自ルートで処理されている(PETボトル原料以外への再生あり。)。

※3 県内市町で回収され、「ボトルtoボトル」により再生されるPETボトルのうち、少なくとも7割程度が県内でPETボトル原料として再生されている(県推計)

※4 県内の市町回収による「ボトルtoボトル」比率は62%、全国の市町村回収による「ボトルtoボトル」比率は37%(2023年実績。PETボトルリサイクル推進協議会資料より県推計)。

 

【ひょうごPETボトルサーキュラーネットワーク概要】

掲載するスライド.jpg

 

回収BOXに異物や飲み残しのあるPETボトルが混入することにより、リサイクルに悪影響を与えます。PETボトルリサイクルのさらなる推進のため、回収可能なPETボトルを回収BOXに入れていただきますようお願いします。

 

【啓発資料】

スライド:減らそう「食品ロス」×減らそう「飲み残し」~ペットボトルリサイクルのさらなる促進にむけて~

動画:未来の資源 15秒CM

(一般社団法人全国清涼飲料連合会)

 

県では、食品トレー・透明パック容器に着目し、スーパー及び包装材メーカーである株式会社エフピコと連携し、店頭回収やリサイクル拡大に向けた普及啓発、改善策の検討を進めていくこととしています。 

令和6年度には、環境省ローカルブルーオーシャンビジョン事業に採択され、県、小野市、株式会社エフピコ、市内スーパーとともに、小野市役所やスーパー店頭で回収した食品トレーのリサイクル、市内小学生への啓発活動、小学生による啓発デザイントレーの流通等の取組を行いました。今後、県内市町に同様の取組の展開を進めます。 

 

 

デザイントレー

 

  

回収ボックス(左:スーパー、右:小野市役所)

 

3 市町が回収する製品プラスチックの効率的な資源循環

令和4年4月に施行されたプラスチック資源循環促進法では、市町は単独またはプラスチック製容器包装とあわせて製品プラスチックの分別回収に努めるよう定められています。

単独で取り組むことが難しい市町では、市町間の広域連携により分別回収・処理の効率化を図っていくことが重要となるため、県では市町とリサイクラーとのマッチング支援を進めていくこととしています。

令和4年度は、環境省「プラスチック資源循環に関する先進的モデル形成支援事業」※に採択され、小野市、加西市及び加東市と県が共同で、各市ごみ中のプラスチック資源潜在量の把握、リサイクルケース別のコスト・CO2削減効果を検証しました。

 

※令和4年度  環境省「プラスチック資源循環に関する先進的モデル形成支援事業」結果

令和4年度プラスチックの資源循環に関する先進的モデル形成支援事業の結果及び令和5年度同事業の公募について | 報道発表資料 | 環境省 (env.go.jp)

 

4 行動変容の促進

本県では、身の回りのごみを拾った際に株式会社ピリカが提供するごみ拾いSNS「ピリカ」により投稿されたデータが、兵庫県の地図上に「見える化」される「ピリカ 自治体版 見える化ページ『クリーンアップひょうご』」※を作成しました。

ごみの散乱状況についての「気づき」を通じて、ごみ問題を「自分事」としてとらえ、ごみ減量やリサイクルなどに関する各主体の行動変容が促進するよう取り組みを進めています。

JT(日本たばこ産業株式会社)は社会貢献活動「Rethink PROJECT」の一環として明石市望海浜で地元のNPO法人「おーえんくらぶ」等と海岸清掃活動※を行いごみ拾いSNS「ピリカ」を活用しています。

 

※「ピリカ 自治体版 見える化ページ『クリーンアップひょうご』」

ひょうごの環境 :: ピリカ自治体版見える化ページ「クリーンアップひょうご」 (hyogo.lg.jp)

※「Rethink PROJECT」と連携したごみ清掃活動

https://www.kankyo.pref.hyogo.lg.jp/download_file/view/27469/23235

クリーンアップひょうごキャンペーン報告書

今後の方向性

今後は、2030年「プラスチックの発生抑制・再使用・再生利用・リニューアブルの進展」、2050年「温室効果ガス排出量実質ゼロとプラスチック資源循環(3R+リニューアブル)をともに実現」を目指した取組の強化に向け、現在取り組んでいる内容の深化や、地域での取組を全県に広げる等の横展開を進めるとともに、テーマの新規設定や、連携して取り組む主体を追加する等、プラスチック資源循環コンソーシアムの拡大を図ってまいります。

上記取組にご興味をお持ちいただいた企業様は、お電話やメール(kankyouseibika@pref.hyogo.lg.jp)でのご相談をお受けすることも可能ですので、お気軽に下記連絡先までご連絡いただければ幸いです。