1.一般廃棄物処理の現況
概要
(1) ごみ処理の現況
全体的なごみ処理の状況は下図のとおりである。
①総排出量
県下では約2,647千t排出されており、1人1日当たりの排出量は、約1,313g(うち計画収集ごみ約1,152g)となっており、前年度より約 23g減少している。前年度と比較すると、計画収集量は増加したものの直接搬入量が減少したため、排出量全体が減少し、1人当たりの排出量が減少してい る。(図-8)
②処理状況
ア 収集運搬
総排出量の収集運搬等の内訳は、図-2のとおりである。
(ア) 計画収集
市町直営、委託業者、許可業者により収集運搬するごみは、約2,322千tであり、その種別毎の内訳は、図-3のとおりである。
(イ) 直接搬入 排出者自らが処理施設に直接搬入するごみであり、地域により一様ではないが、引っ越しごみのように一時に大量に発生するごみや、スーパー等事業活動から生じたごみである。
また、処理施設に直接搬入されるものには、一般廃棄物以外に産業廃棄物があり、これが、約30千t(内約9千tは焼却処理)で、全直接搬入量の約8%を占めている。
イ 処分
処分の基本フローは、図-3のとおりであり、総排出量の処分内訳は、図-5のとおりである。
図-4 ごみ処理基本フロー | 図-5 処分内訳 |
(ア) 焼却処理 焼却処理量は、可燃ごみが主であり、前年度より74千t増加し、約2,112千tで、その内訳は表-1のとおりである。
なお、この他に産業廃棄物を約9千t焼却しており、焼却灰は、全体で約301千t発生している。
(イ) 資源化
収集された廃棄物からの資源化は、最終処分場の延命化、資源の有効利用等の観点から全市町(22市66町)が何らかの形で実施しており、132,203tの資源化が行われている。
なお、ごみ全体では、約5.0%(前年度4.9%)しか資源化されていないが、可燃ごみを除けば、約25%(前年度15%)が資源化され、その内訳は、表-2のとおりである。
表-2 資源化量の内訳 (単位:t/年) |
(ウ) 最終処分 ごみの最終処分量は、約388千tで、これに焼却残灰等約301千t(内約0.4千tは産廃分)及び産業廃棄物約21千tを加え、残渣資源化量約21千t を減じると、市町が取扱った最終処分量は、約689千tとなり、その内訳は、図-6のとおりである。
③その他の状況
一般廃棄物の中には、事業場から排出される事業系一般廃棄物もあり県内では総排出量2,647千tの内推定で約986千t(約37.2%)を占めている。 また、排出量にはカウントされないが、自治会、婦人会、子供会等が実施している古紙、缶等の集団回収がある。平成11年度の集団回収量は約154千t(前 年度142千t)であった。
(集団回収量+処理に伴う資源化量)/(集団回収量+排出量)で示されるリサイクル率は11年度11.0%と10年度(9.9%)より、かなり上昇しているが、全国平均(13.1%)を下回っている。
こうした中でも、千種町(61.8%)、宍粟郡一宮町(61.5%)等では高い数値を示している。
1人1日当り排出量は、県下平均で1,313gであるが、市島町(346g)、加美町(374g)では、低い値を示している。反面、神戸市、城崎町等では事業系一般物の影響や、観光地という特殊性から約2kgと高い数値となっている。
④参考
ア ごみ処理状況の推移(図-7)
イ 1人1日平均ごみ排出量の推移(図-8)