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氷ノ山後山那岐山国定公園

○氷ノ山後山那岐山国定公園の概要

 氷ノ山後山那岐山国定公園は、中国山地の東端に位置し、兵庫県・岡山県及び鳥取県の三県にまたがる県境脊梁山地一帯の地域で、構造山地及び火山群峰に起因する氷ノ山・後山・那岐山等の山岳、音水・芦津等の渓谷及び神鍋・鉢伏・黒岩・恩原等の高原などから成っている。

 中国地方第2の高峰、氷ノ山(1,510m) は、トロイデ型式の休火山で山腹は急崚であるが山頂部は緩やかな地形を示している。植生は日本海型のブナの自然林で、西日本でも有数の規模を有する。山頂 付近は、風衝草原となっており、チシマザサ群落やダイセンキャラボク・コケモモ・コメバツガサクラなどの高山性の植物が風致景観に彩を添えている。

 また、動物相は自然林が多く残っているところから、その種類、個体数とも多く、特にツキノワグマの生息は特異である。

 兵庫側の頂上附近には中層湿原である古生沼があり北方系の湿地植生が見られる。

 

○みどころ

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●氷ノ山

 県下第一の高峰(1,510m)。山頂部は緩やかであるが、山腹は急しゅんな地形となっている。ブナや山頂付近の高山性の植物、古生沼にみられる北方系の湿地植生など、県下で最も規模が大きく、貴重な自然の多い地域である。イヌワシ・ツキノワグマが生息する。

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●天滝

 大屋川支流部にある落差98mの県下随一の大滝。すさまじい勢いで絶壁を飛び出た水流が岩を打ち、さらに無数の滝となって滝つぼへと流れ落ちる。滝の周囲は自然林につつまれている。

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●神鍋高原

 神鍋山(469m)は、大机山などの火山の噴火により形成された台地。また、稲葉川を経て円山川に至るまで、溶岩流によって形成された地形が見られる。一帯は縄文遺跡のほか古墳群が見られる。

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●蘇武岳

 山頂(1,074m)付近にはブナの自然林が残されている。山頂はなだらかで、360度の視界が開け、日本海を望むことができる。
 なお、蘇武岳一帯は、冒険家植村直己の若き日の愛着の山だったといわれる。

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●阿瀬渓谷

 源太夫滝・竜王滝・いもじが滝など多くの滝が散在しており、阿瀬四十八滝と呼ばれる。渓谷周辺は落葉樹も多く、新緑や紅葉が美しい。
 上流には江戸時代の金山跡が見られる。