○氷ノ山後山那岐山国定公園の概要
氷ノ山後山那岐山国定公園は、中国山地の東端に位置し、兵庫県・岡山県及び鳥取県の三県にまたがる県境脊梁山地一帯の地域で、構造山地及び火山群峰に起因する氷ノ山・後山・那岐山等の山岳、音水・芦津等の渓谷及び神鍋・鉢伏・黒岩・恩原等の高原などから成っている。
中国地方第2の高峰、氷ノ山(1,510m) は、トロイデ型式の休火山で山腹は急崚であるが山頂部は緩やかな地形を示している。植生は日本海型のブナの自然林で、西日本でも有数の規模を有する。山頂 付近は、風衝草原となっており、チシマザサ群落やダイセンキャラボク・コケモモ・コメバツガサクラなどの高山性の植物が風致景観に彩を添えている。
また、動物相は自然林が多く残っているところから、その種類、個体数とも多く、特にツキノワグマの生息は特異である。
兵庫側の頂上附近には中層湿原である古生沼があり北方系の湿地植生が見られる。