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笠形山千ヶ峰県立自然公園

○笠形山千ヶ峰県立自然公園の概要

 本公園は兵庫県のほぼ中央部に位置し、その中核を成す笠形山から千ヶ峰にかけての山岳地帯は、南北約18kmにわたって連なり、西播磨地域と東播磨地域を分かつ山稜である。この主稜線のほぼ中央部に高坂峠があり、高度がかなり下がっているため、空間的に大きく北部の千ヶ峰を中心とする千ヶ峰地区と、南部の笠形山を中心とする笠形山地区とに二分される。

 景観特性は、千ヶ峰から笠形山にかけての山岳景観と、その谷筋に形成されている三谷渓谷や扁妙の滝等を中心とする渓谷景観である。千ヶ峰地区では、三谷渓谷 の雄滝・雌滝・多田川上流の唐滝をはじめ、その他にも無名の比較的規模の小さな滝が見られる。笠形山地区では、西山麓の落差65mを有する扁妙の滝をはじめ、その下滝のオウネンの滝、南山麓の仙人滝といった30m前後のスケールの大きな滝が形成されている。東山麓・中の谷川では上流に向かって順に赤滝・蛇腹滝・二重が滝・勝負滝・竜が滝と大小5つの滝が見られる。

 本公園の植生はスギ―ヒノキ植林が占める割合が高く、山全体として濃い緑の山容を 呈しており、特に千ヶ峰地区は、スギ―ヒノキ植林が占める割合が極めて高い。笠形山地区では、全体的にはスギ―ヒノキ植林が優先しているものの、本地区の 東部では小規模なアカマツ群落が多数分布している。

 本公園はかつて修験道の一大聖地として栄えた山であり、仏教伝来と共に開山され、 今なお修験道場として名高い金蔵寺をはじめ、千ヶ峰・笠形山の各南山麓にはそれぞれ神光寺・笠形寺といった寺院が位置し、主峰千ヶ峰の山頂に残された“南 無阿弥陀仏”の石碑や、山腹の深い谷筋に多く見られる滝や巨岩・奇岩などと共に宗教、特に修験道との深い関わりを示している。

○みどころ

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●笠形山

 山容から別名「播磨富士」と呼ばれ、山頂からの展望は素晴らしい。登山コースの渓流では、竜が滝などの大小の滝や、奇岩、馬てい形のおう穴などが見られる。

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●千ヶ峰

 東播磨地域の最高峰(1,005m)。山頂からは但馬・丹波・四国まで眺望できる。登山道にある三谷渓谷は、広葉樹が豊富で、雄滝、雌滝を中心に、早瀬と淵が連続している。