○西播丘陵自然公園の概要
この公園は、書写山・広峯山・増位山地区及び三濃山・亀ノ山・東山地区の2地域からなっている。いずれも流紋岩を主とした西播山地に属し、隆起準平原がその後の侵蝕作用により開析が進み、南北に谷をきざみ、300~500mの山頂部は平坦面の発達が見られる。
この地域は瀬戸内海沿岸に近い山地として常緑広葉樹林が期待されるが、実際にはそ の大部分がアカマツ・コナラ等をまじえた二次林で占められている。自然林は書写山・広峯山・三濃山に常緑樹をまじえた社叢林に残されており、この他増位 山・広峯山・書写山・鶏籠山及び亀ノ山周辺の国有林にはスギ・ヒノキ等の造林地が発達している。
景観については、増位山随願寺・広峯山広峯神社・書写山円教寺ともに彫刻・建造 物・工芸・書跡等、国・県指定文化財が数多く残され、社叢林におおわれた静寂な史跡探勝地として歴史的景観を呈している。また、三濃山は西播における最高 峯で、北は中国山脈の連峯、南は家島群島・小豆島・四国等瀬戸内海の眺望はすばらしい。近畿自然歩道沿いの亀ノ池・大成池は野営場として利用され、さらに 沿線には菖蒲谷牧場があり、ポプラ並木がよく調和して牧歌的景観が見られる。