〇ナガエツルノゲイトウにご注意ください!
ナガエツルノゲイトウは、国が特定外来生物に指定している南米原産の水生植物です。凄まじい繁殖力・再生力で、茎や根の小さな断片からも再生可能です。また、水生植物ですが、乾燥に非常に強く耐塩性もあり、陸上や海浜でも生育します。
現在、県内では16市町(※)で確認されています(令和6年9月)。
※神戸市、尼崎市、西宮市、伊丹市、川西市、猪名川町、明石市、加古川市、高砂市、稲美町、播磨町、西脇市、多可町、姫路市、洲本市、南あわじ市
チラシ
ため池管理マニュアル(令和6年度)
https://www.hyogo-tameike.com/notice/9660/
〇ナガエツルノゲイトウについて
・原産地
南アメリカ
・特徴
河川、ため池、水路、ほ場、畦畔などで生育。特に日当たりのよい水辺では大群落となる。
節から一対の葉が生えて、葉の先はややとがる。
4月~10月にかけて、柄の先に白い球状の花をつける。
茎、根の小さな断片からも再生する(太さ2mmの根からも再生可能)
※ 人体への影響はありません。
・主な被害
【農業被害】 田畑で繁茂すると、対策を講じなかった場合、作物を覆い、生育不良が生じる。
【生態系被害】 ため池等の水面を覆い尽くすため、水質の悪化や在来種の生息環境を奪う。
【洪水被害】 大量に繁茂すると、排水溝や農業用水路を詰まらせる等水流を阻害する。
〇ナガエツルノゲイトウを発見したら
疑わしい植物を見つけた場合は、ナガエツルノゲイトウ目撃情報通報フォームから通報をお願いします。
目撃情報通報フォームURL:https://arcg.is/vazLv
↑QRコードをスマートフォン等で読み取って通報をお願いします。
また、通報は電話やメールでも受け付けていますので、兵庫県またはお住まいの自治体窓口まで、ご連絡をお願いします。
兵庫県環境部自然鳥獣共生課 電話番号:078-362-3389 メールアドレス:shizenchoujuu@pref.hyogo.lg.jp
〇駆除の際の注意点
・刈り払いやすき込みは、ナガエツルノゲイトウを切り刻み、爆発的な繁茂の原因になるため、行わないでください。
・市販の除草剤で完全に枯らすことはできないが、繁茂を抑える効果はあります。除草剤をご使用の際は、適用場所や時期等、ラベル記載事項を遵守してください。
・ナガエツルノゲイトウ発生地で使用している農機具を共用することにより、未発生地へ拡散してしまう可能性があります。発生地で使用している農機具の供用をしない(もしくは使用順番を工夫)、十分に洗浄してから使用するなど、注意が必要です。
・駆除作業後は、定期的に巡回・監視を行い、再生が認められたら直ちに取り除く地道な取組が重要です。
〇県内での取組事例
全国的にも防除方法は確立していませんが、県内で実施している方法を紹介します。
<遮光シート>
ナガエツルノゲイトウが光合成をしないよう、遮光シートで繁茂箇所を広めに覆い、枯死させる方法。完全に枯死するまで、2~3年程度かかる。
<拡散防止フェンス・ネット>
ため池等に繁茂した場合、通常の排水や大雨による越水と共にナガエツルノゲイトウが下流域へ流出、拡散するおそれがある。上流からの侵入防止や、既に侵入済みのナガエツルノゲイトウが下流へ流出しないよう、オイルフェンスや防風ネットを設置。
<水流ポンプ>
ナガエツルノゲイトウの根は50cmから、最長で1mにもなる。礫が少ない砂地の場合、高圧水流ポンプで定着土壌を崩していくと根から引き抜きやすい。
<具体的な事例>
洲本市五色町都志米山では、令和2年10月に本田池で確認されて以降、地域での駆除対策を行っています。
詳しくは、淡路米山ため池保全ネットワークのホームページをご覧ください。
〇HPをご覧の皆様
ナガエツルノゲイトウ被害の普及啓発のため、ナガエツルノゲイトウの画像データを配布しています。出典を明記し自由に利用いただけます。普及啓発用パンフレットなどを作る際に、是非ご利用ください。
なお、本画像の著作権者は「兵庫県」です。「提供:兵庫県」などと表記してお使いください。
<ナガエツルノゲイトウ>
<花>
<夏と冬>