第1節 環境教育・学習の展開
県民・事業者・行政が、それぞれの役割に応じ、自発的・積極的に環境の保全と創造に取り組むとともに、互いに協力と連携のもとに環境に適合した社会を形成することを促進するため、県では、環境に関する学習や教育の振興、環境に関する情報の提供や普及啓発に取り組んでいる。
環境教育・学習の普及を図るため、平成10年度には市町が体系的・総合的な環境教育・学習に取り組む際の指針となる環境教育プログラム(手引き書)を作成・配付した。また、平成14年度には子どもたちが家庭・学校・地域等で環境学習に取り組めるよう「ひょうご環境学習プログラム」を作成し、県内の小・中学校等に配布した。
県では、環境教育・学習施策の総合的、計画的な運営指針を示すとともに、環境教育・学習の推進に向け多様な主体が連携・協働を進める上での共通の理念、目標を明らかにするため、平成16年に兵庫県環境審議会に諮問し、同審議会における検討を基に取りまとめられた答申に基づき、「兵庫県環境教育・学習基本方針(仮称)」の策定に向けた検討を進めている。
県では、これまで「エコツーリズムバス運行支援事業」、「こども環境会議」等を実施し、全県的な環境教育・学習の推進を図ってきたが、平成17年度からは、新たに環境教育・学習の総合的な推進事業として、体験型環境教育・学習を県内各地で実施し、環境教育・学習の機会を県民に広く提供する(先導事業)とともに、環境教育・学習実施団体を支援し(支援事業)、より多彩な環境教育・学習が実施されることを目的とする「ひょうご環境学校事業」(第3-1-1表)を展開している。
第3-1-1表 ひょうご環境学校事業の主な内容
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事 業 名 称 | 内 容 | |
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先導事業 | 施設型先導モデル事業 | 森・川・海をテーマに、施設と人、地域、関係団体等をつなぎ、他の施設でも活用が可能な汎用性のあるモデル事業を下記の県立施設で実施。 (森)六甲山自然保護センター (川)コウノトリの郷公園 (海)母と子の島 |
森・川・海環境教育ステップアップ事業 | 森・川・海の流域団体等が連携し、流域の暮らしと環境とのかかわりについて体験しながら、森・川・海の機能、水の循環等を学ぶモデル事業を実施。 (全県事業)加古川流域で実施 (地域事業)各県民局ごとに実施 |
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支援事業 | コーディネーターの配置 | 環境教育・学習実施団体への支援制度等の情報提供や相談等に対応するコーディネーターをひょうごエコプラザに配置。 |
情報収集・発信 | インターネットホームページ「ひょうご環境学校」を開設し、情報を発信。 | |
表 彰 | 環境教育・学習を実施し、環境教育・学習の推進に寄与している団体等を表彰。 | |
移動費補助 | 環境教育・学習を実施する団体等を対象に、移動の際の借り上げバス代を助成。 | |
人材育成事業 | 環境教育・学習を企画・実施する人材を育成する人材育成講座を開催。 |