ダイオキシン類対策特別措置法(以下「法」という。)では、ダイオキシン類による環境汚染の防止や、その除去等をするため、ダイオキシン類に関する施策の基本とすべき基準を定めるとともに、必要な規制、汚染土壌に係る措置等を定めることにより、国民の健康の保護を図ることを目的としています。
法では、特定施設や排出基準が定められ、特定施設を設置等するものは県知事(政令市(神戸市、姫路市、尼崎市、西宮市、明石市)にあっては市長、以下同じ。)へ届出、さらに特定施設設置後は、排出ガス又は排出水の測定を行い、県知事へ報告が必要となっています。
1 ダイオキシン類に関する施策の基本とすべき基準(法第6条、法第7条)
(1)耐容一日摂取量
耐容一日摂取量(TDI)とは、ダイオキシン類を人が生涯にわたって継続的に摂取したとしても、健康に影響を及ぼすおそれがないとされる1日あたりの摂取量で、人の体重1kg当たり4pg-TEQと設定されています。
(2)環境基準(環境省ホームページ)
2 特定施設と排出基準(法第2条、法第8条)
特定施設の種類、排出基準は以下のリンクをクリックしてください。
ダイオキシン類を発生し及び大気中に排出する施設(大気基準適用施設)関係(PDFファイル:79.9KB)
ダイオキシン類を含む汚水若しくは廃液を排出する施設(水質基準適用施設)関係(PDFファイル:80.1KB)
3 届出
特定施設に関連して、表1に示す届出が必要です。設置場所を所管する県民局等(詳細は表2)へ提出してください。
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区分 | 届出の時期 |
法令 条文 |
届出の様式 (リンク) |
罰 則 | |
---|---|---|---|---|---|
1 | 特定施設を設置しようとする場合 | 工事着手予定日の60日以前 |
法 第12条 |
特定施設設置(使用・変更)届 (様式第1) |
届出をせず、又は虚偽の届出をした者:3月以下の懲役又は30万円以下の罰金 |
2 | 上記の届出を行った特定施設の構造、使用の方法、発生ガス・汚水等の処理の方法を変更しようとする場合 | 変更工事着手予定日の60日前 |
法 第14条 |
||
3 | 一の施設が特定施設となった際、現にその施設を設置している場合 | 特定施設になった日から30日以内 |
法 第13条 |
届出をせず、又は虚偽の届出をした者:20万円以下の罰金 | |
4 | 届出に係る氏名、住所、特定事業場の名称等に変更があった場合、又は届出に係る特定施設の使用を廃止した場合 | 変更のあった日叉は施設を廃止した日から30日以内 |
法 第18条 |
氏名等変更届 (様式第3) 特定施設使用廃止届 (様式第4) |
届出をせず、又は虚偽の届出をした者:10万円以下の過料 |
5 | 届出をした者からその届出に係る特定施設の地位を承継した場合 | 承継があった日から30日以内 |
法 第19条 |
承継届 (様式第5) |
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届出先 | 連絡先等 | 管轄市町 |
---|---|---|
神戸市役所 環境保全指導課 |
神戸市中央区磯上通7-1-5 三宮プラザEAST 2F |
神戸市 |
姫路市役所 環境政策室 |
姫路市安田4-1 TEL 079-221-2111 |
姫路市 |
尼崎市役所 環境保全課 |
尼崎市東七松町1-23-1 TEL 06-6375-5639 |
尼崎市 |
西宮市役所 環境保全課 |
西宮市六湛寺町10-3 TEL 0798-35-3151 |
西宮市 |
明石市役所 環境保全課 |
明石市大久保町松陰1131 TEL 078-918-5030 |
明石市 |
阪神北県民局 環境課 |
宝塚市旭町2-4-15 TEL 0797-83-3101 |
芦屋市、伊丹市、宝塚市、川西市、三田市、猪名川町 |
東播磨県民局 環境課 |
加古川市加古川町寺家町天神木97-1 TEL 079-421-1101 |
加古川市、高砂市、稲美町、播磨町 |
北播磨県民局 環境課 |
加東市社字西柿1075-2 TEL 0795-42-5111 |
西脇市、三木市、小野市、加西市、加東市、多可町 |
西播磨県民局 環境課 |
赤穂郡上郡町光都2-25 TEL 0791-58-2100 |
神河町、市川町、福崎町、相生市、たつの市、赤穂市、宍粟市、太子町、上郡町、佐用町 |
但馬県民局 環境課 |
豊岡市幸町7-11 TEL 0796-23-1001 |
豊岡市、養父市、朝来市、香美町、新温泉町 |
丹波県民局 環境課 |
丹波市柏原町柏原688 TEL 0795-72-0500 |
丹波篠山市、丹波市 |
淡路県民局 環境課 |
洲本市塩屋2-4-5 TEL 0799-22-3541 |
洲本市、南あわじ市、淡路市 |
届出の注意事項
① 水質基準対象施設を瀬戸内海地域に設置し、事業場全体の排出水量が最大50m3/日以上の場合、法に基づく届出ではなく、瀬戸内海環境保全特別措置法に基づく設置許可が必要です。
② 県へ届出する場合、届出部数は3部です。
4 設置者による測定(自主測定)(法第28条)
① 特定施設の設置者は、毎年1回以上、大気基準適用施設にあっては当該大気基準適用施設から排出される排出ガス(廃棄物焼却炉の場合は、ばいじん及び焼却灰、その他燃え殻も併せて)、水質基準適用事業場にあっては当該水質基準適用事業場から排出される排出水のダイオキシン類による汚染の状況を測定し、その結果を県知事に報告する(報告先は届出を行った県民局等)必要があります。
報告様式はこちら(兵庫県電子申請共同運営システム)
② 県では、報告のあった測定結果を公表しています。(県所管分のみ)
公表ページはこちら
※政令市内の設置者の測定結果については各政令市にお問い合わせください。
5 事故時の措置(法第23条)
特定施設の故障、破損その他の事故が発生し、ダイオキシン類が大気中に多量に排出されたときは、直ちにその事故について応急の措置を講じ、かつ、その事故を速やかに復旧するように努めなければなりません。また、事故の状況を、直ちに、県知事に通報する(通報先は届出を行った県民局等)必要があります。
6 罰則(法第44~49条)
排出基準に適合しない排出ガスや排出水を排出した者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金等に処されるなど、その他命令違反や届出違反等についても罰則が定められています。