◆ PCモードで表示 ◆

環境審議会廃棄物部会 議事録(平成17年3月29日(火))

開会の日時 平成17年3月29日(火) 9:30~11:00
場     所 ひょうご女性交流館 501会議室
出席者(委員) 盛岡 通  部会長 村岡 浩爾  委員
山口 克人  委員 北野 美智子 委員
十倉 嘉之  委員 赤井 俊子  委員
東郷 洋一  委員(代理:山本 浩士) 中野 加都子 特別委員
朝日 稔   副会長  
議     題 (1)兵庫県ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画案について
(2)その他
配布資料 資料1  環境審議会廃棄物部会(第1回)での質疑に対する回答
資料2  兵庫県ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画案
資料3  兵庫県ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画案(概要版)
参考資料1 兵庫県ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画の変更点
参考資料2 大阪PCB廃棄物処理事業概要(パンフレット)
参考資料3 PCB廃棄物の処理がいよいよ始まります(パンフレット)
       (PCB廃棄物の処理料金表)
参考資料4 北九州事業PCB廃棄物の収集運搬について
 

議事内容

 

【事務局】
 ただ今から環境審議会廃棄物部会を開催させていただきます。よろしくお願いします。
開会に先立ちまして、委員の出席数についてご報告申し上げます。本日は、委員11名、特別委員1名に対しまして、現在のところ、6名の委員、1名の特別委員にご出席をいただいておりまして、過半数に達しておりますので、兵庫県環境審議会条例規定の会議成立要件を満たしておりますことをご報告させていただきます。
 まだお見えでないですが、北野委員、松本委員は少し遅れてご出席されると聞いております。それから、本日は審議会の副会長、朝日副会長にもご出席いただいております。どうもありがとうございます。
 それでは議事に先立ちまして、原田環境局長からご挨拶申し上げます。

【環境局長】
 環境局長の原田でございます。委員の皆様方におかれましては、年度末のなにかとお忙しい中、ご出席賜りまして、ありがとうございます。また、平素から本県の環境行政の推進につきまして、格別のご支援をいただいておりますことを重ねて御礼を申し上げます。
 さて、PCB廃棄物の処理につきましては、ご承知のとおり、環境省におきまして、日本環境安全事業株式会社を活用いたしました広域的な処理体制の構築を進めているところでございますが、昨年12月18日から、北九州事業が本格稼動しております。現在、順調に処理が行われていると聞いております。また、今月9日には、大阪のPCB廃棄物処理施設の起工式が開催されました。この処理施設につきましては、平成18年7月に竣工し、近畿の液状PCB廃棄物の処理が、平成18年8月から開始する予定となっております。大阪事業の状況につきましては、後ほど詳しくご説明させていただきます。こういったPCB廃棄物の広域的な処理体制が整備されるのに伴いまして、都道府県におきましては、住民の健康保護や生活環境保全上の観点から、区域内のPCB廃棄物の計画的な処理を進めることが必要になってきておりますので、県におきまして、先月環境審議会において、県内のPCB廃棄物の確実かつ適正な処理を確保するため、PCB廃棄物処理計画について諮問させていただいたところです。本日の部会におきましては、先月ご説明させていただきました計画につきまして、ご審議をお願いいたしまして、取りまとめて行きたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げまして、開会のあいさつとさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 どうぞよろしくお願いいたします。

【事務局】
 それでは議事に入ります前に、お手元にお配りしております資料の確認をさせていただきます。(資料の確認)

【事務局】
 それではこれから議事に入って行きたいと思いますが、これからの進行につきましては盛岡部会長にお願いしたいと思います。それではよろしくお願いします。

【盛岡部会長】
 おはようございます。恐れ入ります。2時間ばかりお付き合いをお願いしたいと思いますが、今、原田局長様から、また築谷様からも、資料等の確認も含めてお話がございましたが、とりあえず私どもとしましては、2回の審議の中で、一通りのまとめ的なことを行ったあと、パブリックコメントという段階に進めさせていただければ、大変有りがたいと考えておりますので、よろしくご審議お願いします。
 それではまず最初に、兵庫県環境審議会の運営に関する規定第11条の準用ということですが、この部会については原則公開ということになっておりますので、傍聴の方がある場合には、お入りいただくことになるかと思いますが、現在のところご希望の方はいらっしゃいますか。

【事務局】
 本日傍聴を希望された方はありませんでした。

【盛岡部会長】
 はい。続きまして写真撮影の希望者がいましたでしょうか。

【事務局】
 写真撮影についても希望された方はいらっしゃいません。

【盛岡部会長】
 はい。それでは続きまして、前回の議事録の確認という手続きに入りたいと思います。お手元をご覧頂きますと、未定稿という形ですが、議事録がございます。会議の記録及び審議資料は公開するものとされております。2月8日の第1回環境審議会廃棄物部会の記録について、確認の上、公開をするということにつきましてご意見を賜りたいと思います。ご意見を賜りたいのではありますが、私どもにとりましたら、話し言葉も含めて、極めて、録音をそのまま起こされたという形態です。他の審議会を含めて、録音をそのまま起こすという形態をとっている場合には、私はこれ以上言うことはない。客観的な物証があるわけですから。なにもそれで問題ないわけです。他の審議会等では、全てそのように語っておられるのでしょうか。まずそこを確認したいと思います。

【事務局】
 各審議会を確認したのですが、概要を書いている場合と、正確に発言内容を書いている場合と様々ございました。どちらにするのかという規定はないですが、表現等、修正点がございましたらご意見を頂きたいと思います。

【盛岡部会長】
 私、前回、議事の最初に遅れたものですから、公開に関する文書の点について諮るということをしなかったのですが、少し司会として不適切であったと反省しています。その上で、この形式で今後継続するということになりますと、基本的な発言内容は、極めて論理的かつ公開されても問題が生じないような発言形式にしていただかなければいけない。先般のご発言を見ますと、非常にざっくばらんなお話もいくつかありましたし、それは公表されるということを前提でのご発言でない可能性があると思います。それは審議会なのだから、どこでどんな発言をしても公開されるのが当り前ですよという考え方もあります。そのような理解で皆さんが臨まれているというのであればこのまま公開すればよいと思いますが、少しそのあたり、意見交換と言いますか、意見を出していただきたいと思います。

【盛岡部会長】
 ご出席の皆様方のご支持をいただきましたので、前回の議事録につきましても、今後の議事録につきましても、基本はそのまま、速記をなさっておられるのか…。速記をなさっておられるのですか。速記はなさっておられない。

【事務局】
 録音をさせていただいております。

【盛岡部会長】
 テープ起しをされておられるのですね。ではそのテープ起しをされた時に、あまりにも同じ言葉を繰り返したりされているような場合は、削除したり、あるいは少してにをはを直されるというのはあってもよいと思いますが、ご本人の確認をとられる。確認にはそれなりの期間を置いて事前に送られるということを含めて、措置をした上で、次回の審議会部会で確認するという手続きで進めていきたいと思います。よろしいですね。
 では前回の議事録につきましては、特段、現時点で支障がないようでありましたらこのまま進めたいと思います。もし、お持ち帰りいただき、あるいは今日、お気付きの点がございましたら、後ほど極々短時間の間に事務局宛てご注文をつけていただきたいと思います。原則これで了解が得られたということにします。
 続きまして、議事に入りたいと思いますが、まずは前回の廃棄物部会における審議の中で、いくつかの質問がございました。その質問の中身につきまして、いくつかの質問に対する答えをご用意いただいておりますので、その中でも特に大阪事業の詳細について説明を求めるということがございましたので、この点を中心にまずは事務局から説明をお願いしたいと思います。

【事務局】
 (第1回環境審議会廃棄物部会での質問に対する回答を説明)

【盛岡部会長】
 ありがとうございました。資料1のご説明をいただいたということで、前回ご質問いただいたことを含め、今の回答に対する審議をしたいと思いますが、いかがでしょうか。さらにご質問があれば。その説明に対する解釈を含めてご意見ありましたらおっしゃっていただきたいと思います。

【盛岡部会長】
 それでは大阪事業が、先ほどおっしゃったように、3月9日が着工式ということで、円滑に進めば平成18年8月くらいから操業というご予定までお示しいただいているわけですが、このような形で進んでいる過程で、日本環境安全事業株式会社の役割なり環境省の役割なりが良くわかったのですが、他方で地元自治体としてこの事業が安全かつ地元にご理解をいただけるような形で進めてこられたプロセスの、とりあえず集約された情報と言いますか、あるいは情報にアクセスしようと思えば、このホームページがありますといった情報というのは最終的に添えていただくわけに行かないでしょうか。と言うのは、今の話にもあったように、当然このPCB廃棄物の処理ということに対して、事業者としての責任を果たして行くというのが大事なのと同時に、今我々が審議していますのは、地方の自治なり、行政としてどのように対応すべきかに関する審議なわけで、そのことは、大阪事業所を抱えておられる自治体は、もっとナーバスな問題を解決してこられたわけで、その解決されてこられたことが、兵庫県下の県民にとっては、自分達の心配を払拭する上でも、情報として入手したいとなることは十分に予想される。その際に、先ほどのご説明にあったように、日本環境安全事業㈱に属する情報であるため、具体的な県の計画には書き込み難いところがあります、ご理解ください。というのではなくて、確かにそれは、情報の源は別だけども、ここにアクセスしたらいいのですよというワンストップサービスを行政としては心がけるというのが筋ではないかと思います。

【環境整備課長】
 先生方に、事前に資料1をお送りさせていただいた後に、日本環境安全事業㈱と交渉しまして、資料の中に、もう少し突っ込んだ内容で、県のホームページにもアクセスをしたいということで、この文面につきましては、今後、日本環境安全事業は出きるようなことを言っていますので、そういう面での交渉をしながら、県のホームページのアクセスの中にも、できれば取り込みたいという形の書き込み方で、処理計画を変更させてもらっています。そこについては、この資料1よりも突っ込んだ内容で、資料2の計画案を作らせてもらっています。

【盛岡部会長】
 それでは資料2の方を少し読めば、資料提供の仕方については理解できるということだそうです。いかがでしょうか。

【赤井委員】
 私も市の環境課に聞いてみましたら、ほとんどご存知ないと言うか、そういうことは県に任せているというような対応でしたので、私は非常に不思議に思ったのですが、やはりもう少し市町にも県が持っている情報や知識を伝えて、ある程度住民が聞いた場合に答えられるようなことが必要ではないかと強く思いました。そのへんの連携等は、県がやってくれるからそうだという答えでしたので、もっと自主的に市町が踏み込めるように、指導と言うと少しおかしいですが、住民が聞いた場合にある程度の範囲までは答えられるようにならないと、住民が直接県へは尋ね難いでしょうし。県のホームページは見られるわけですが、年配の方などパソコンを使わない方もおられますし、そういう時はどうしても市の環境課に尋ねるわけですから、身近なところで答えられるように、市に情報や知識を持っていただきたいと思います。

【盛岡部会長】
 いかがでしょう。前回の質疑に関連して、追加のご説明という形をとっていますが、多くの部分は次の処理計画の案に関連をしていると思いますので、もしよろしければ案の説明に入らせていただきます。ただご説明いただく際に、修正の意図、すなわち前回の審議の中で、このような議論があったので、かくかくしかじかの修正をしましたというメリハリをつけてご説明いただけますか。そこのところをよろしくお願いします。ではご説明を、事務局にお願いしましょう。

【事務局】
(兵庫県ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画案の説明)

【盛岡部会長】
 一先ずは修正点についてのご説明をいただきましたが、前回の議事録をご覧になられると、もう少し色々なことを申し上げたように思うのですが。修正すべきポイントは、という形での、根幹の部分は、今の事務局からの話の中に入っているという理解をした上で、残された時間を、この処理計画案という形での最終まとめ的な方向、すなわちパブリックコメントにそれを提供するという段階でのまとめに向けた審議を進めたいと思いますが、それではご意見伺いたいと思います。

【中野委員】
 この処理計画のはじめのところに、大阪ポリ塩化ビフェニル処理事業において、県内のポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理を計画的に推進し、ということが書いてあるので、この大阪における処理だけを対象にこの処理計画を作ったのかどうかということなのですが、例えば、昭和48年のPCB等の取扱いの規制に関する条例などである程度書かれているのかもしれないですが、こういう濃度の濃いPCB廃棄物についてはこれで十分なのでしょうけど、例えば工場、病院、学校など、潜在的にPCBを保管している可能性のある事業者への保管状況の問合せや、昭和49年以前のテレビ、ルームクーラー、電子レンジにもPCBが含まれていた可能性があるので、PCB使用部品の取扱いに対する留意をしないといけないとか、あるいは、関電の柱上トランスに関しては書いてあるのですが、それ以外にも低濃度PCBによる汚染の可能性があるわけです。その低濃度PCBに関する検討会などが環境省で行われてきたはずですが、グレーゾーンの廃棄物による汚染、あるいは処理については管理以外のことは書かれていない。そういうことは書かなくてもいいのでしょうか。

【盛岡部会長】
 PCBの汚染をされたという表現ですが、PCBについての、非常に幅の広い汚染物。あるいは本体、液状のものを含めて、ここで取り扱うもの以外のものが、まだ幅広く存在するのではないかと。そのことについての記述は、今回の処理計画の中では、どのように取り扱うのかということに関するご質問です。ご質問というより、我々の立場で非常に重要な最終的な判断を求められるわけですが、事務局としてはどのようなつもりでこの計画案を作られたのか。

【環境整備課長】
 処理計画の5ページ表1で、保健所設置市も含め、兵庫県で保管している量がこれだけございます。それから表2には、現在使用されているPCBの量がこれだけございます。全国と兵庫県を比べまして。それに基づいて、これだけの量を平成28年7月までに処理して行くという形になっております。全体枠はそうなのですが、先ほど局長からの話にもございましたが、実は今環境省が、液状の物については大阪事業所で処理するということで、大阪で行う物につきましては、高圧トランスとPCBと高圧コンデンサと廃油と。これについては大阪事業所で出来ると。残りの部分につきましては、現在、環境省の方で広域処理が検討されています。それについては、14ページから15ページにかけまして、日本環境安全事業㈱で処理する分はそこですよということと、残りの汚染物等の処理ということについては、まだ品目が残っておりますので、現在国の方で広域的な処理の検討が進められているということで、それを待って処理を行っていくということです。このところがはっきり決まりましたら、またPCB処理施設についての処理計画の変更ということをやって行かないといけないと思っております。今のところ液状の部分だけが大阪事業へ行くということをまずやらせていただきたいということで、残りの汚染物等の広域処理が、環境省の方で決まりましたら、あらためてこの計画を見直すという形になるかと思っております。

【盛岡部会長】
 非常にはっきりと、15ページの②でしょうか、このあたりに文章としては明確に書いておられると考えます。この点について中野委員さんとしてはどのようにお考えでしょうか。

【中野委員】
 確かにおっしゃるとおりだと思いますが、盛岡先生からおっしゃられたように、自治体の役割ですね、行政の役割として県民は期待するわけで、そういうまだはっきりと処理方法が決まらない物については書かないのではなくて、もう少し後の方でもいいですが、こういう問題があるとか、こういうところがまだクリアされていないとか、注意する必要があるとか、そういう問題点は挙げておかなければいけないのではないかと思います。なぜ私がこういうことを申し上げるかと言いますと、和歌山県の全く同じ処理計画を見ても、相当詳しく書き込んでいることからしまして、全く同じ標題のものできちんと書き込んでいらっしゃって、非常に細かく気配りしていると感じられますので、やはりある程度そういうことに関しても書いて行かないといけないのではないかと思います。あともう一つは、こういうはっきりした濃度の濃い有害な廃棄物に関しては、ほとんど心配しなくてもきちんと処理できる体制が出来上がっているのですが、逆に県民の立場から申しますと、心配なのはやはりグレーゾーンの処理に関するものであるし、事業者の立場でもやはりそこのところに対する、どうしたら良いのかという迷いがあると思います。きちんと決まるのは今後だとしましても、そういうものに関する記述はやはりどこかに残しておかなければいけないのではないかと思います。

【盛岡部会長】
 ありがとうございます。そういうご意見を受け賜ると、この「県は、他府県等との連携のもと、ポリ塩化ビフェニル汚染物等の処理について積極的に推進するものとする。」というだけで、今のような問題をカバーできるかどうか。ちょっと説明不足ではないかというニュアンスのご発言かとも思うのですが、やはり一番心配なのは、だんだん行方不明になっているのではないかという話、県下ではありませんけれども、反論としては言われるような傾向とか恐れがあるので、汚染物等の処理について積極的に推進する以外に、やはり当面きっちり事業者で管理してもらう体制と、それに関する報告なり、あるいは監視なり、そういうことをやって行くのだということがまずは必要かと思うのですが。それは処理計画も、当面の、今対象としている中の計画を作る以外に、基本的にそういったPCB、あるいはPCB汚染物の管理をどうするのだということの基本的なスタンスかと私は思います。ですから、演題が「~等の処理」になっているから、処理であれば、やがていつか処理しなければならないので、ここの所は、積極的に推進しますというだけで終わってしまうと思うのですが。

【環境整備課長】
 適正保管のところにつきましては、16ページのところに書かせていただいております。特に、他の都道府県と兵庫県と違いますのは、平成13年にPCB特別措置法ができたわけですが、兵庫県の場合は昭和48年に、取扱いの規制に関する条例を作っており、その時から事業者に保管届を義務付けてきたというのが、歴史的にやはり、昭和48年、PCBが騒がれた時からこの問題に関しましては、兵庫県として取り組んできたということで、その面からも、特に平成13年に法律ができた後も含めて、保管状況を立入検査で確認しておりますので、そういう面での指導は徹底してやって行きたいとは思っております。

【盛岡部会長】
 保管の問題については、他の府県よりも適正かつ厳正に行っているし、それはきっちりと継続して行くということを前提として、先ほどの5行の文章があるというご説明でした。
 それでは、他のところを含めてご意見をどうぞ。

【北野委員】
 実は、先日姫路市のあいメッセで、姫路の日本触媒、高砂市のカネカなどが、会社が主になってではなくて、会社の若い社員の方が主になって、環境問題とか、いわゆる公害問題の実践発表的なことをするので来てくれということで、私は委員会の役員を連れて行きました。その時に、皆それぞれ発表されるのに、スライドを使って、こうしています、こうしていますという話の中で、結局、海を汚染している窒素も、家庭の方から流出するものの方が多いと。企業がこれだけ環境に配慮した措置をしているのだということを出されたのですが、その話しは別として、私はちょうどこの(PCBの)話を聞いた後でしたので、その時に、全然そういう風なことが、もちろん会社が主体でしているのではないからかもしれませんが、欠片もなかったのです。ものすごく事細かに色々な記録を発表されたのですが、そこの部分が、先ほど行政から行政へというご要望がありましたが、県から企業に対してどれだけきっちりとそこのところが行き届いているかと。企業はその所管のところだけでしか把握していないかもしれませんが、こと環境問題の、そういう大きなことが、半日かかって色々な発表をしたり、フォーラム的なことをやっていた中で、全然ありませんでした。カネカなんかでしたら、かつてこういう風なことがあって、こういう風な物をまだ置いているけれども、鋭意、汚染しないように処理をしますという計画ですというようなことでもあれば、私は納得したのですが、何もそういう話がなく、結局私も後の行事があって帰ったのですが、その時に、姫路の女性の方に、「どう思う」と言いました。これはこことは別の話ですが、家庭から、そういう汚染物質を出すのも、元を言えば企業が作っているのだから、企業がそれに配慮して、例えば家庭の洗剤にしても、他のゴミにしても、企業が配慮して作ってくれていれば、それは防げるのではないかと、私は若い人に問題を投げかけて、私は帰るが言いなさいよと言って帰ったのですが。その時にそんな話が欠片も出なかったから、カネカの人が誘いに来てくれたものですから、私は多少この話を聞いていたからちょっとでもそういうこともあるのかなと思って行ったのですが、何もなく、その場でも忙しくて、カネカの人とお話もしておりませんが、やはり県から企業に対してどういう風にされているのかということが不思議に思いましたので質問します。

【環境整備課長】
 県から企業への指導というのは、立入検査を通じてやって行くわけですが、それ以外に、法改正がなされますと、当然のこととして対象事業者への説明会をやって参ります。それと、産業廃棄物の場合は、二手ありまして、一つには事業者に対するものと、もう一つは許可業者に対する指導という二手に分かれて参ります。排出事業者に対しましては、今の法改正と共に、環境保全管理者協会というところがありまして、これは大手200社ほどの集まりなのですが、ここでは年に3回程度、勉強会という形の中で、行政が呼ばれて、こう動いていますよという話しはさせていただくと。実は今日、その会合がありまして、もしここで了解が得られたものであれば、この計画も、その業者の所へは知らせて行きたいとは思っています。もう一つ、処理業界に関しましては、社団法人兵庫県産業廃棄物協会というところがございます。その中でも、年1回ですが、会場を別にしまして、法改正の動きなどは行政から説明しています。それ以外に5年に1回、業者の場合は更新の時期がありますので、その時には産廃業者に対する1日ないし2日間の講習会、新規であれば4日間の研修会がありますので、そういう面で、今の廃棄物の動きなり、行政の動きを教えているという形になろうかと思います。

【北野委員】
 会社の環境イベントの時でさえ、全く自分の会社がそういうことに関わり無いという風な、とにかく環境に配慮して、環境汚染はしていない、いいものばかり作って、副産物も何も悪い物は作っていないというようなことをおっしゃいましたから。やはり中にはこういうものを過去には作っていたし、持っていたけれど、今はそれをきちんとした処理をするよう心掛けていますとか、そういうことをイベントの時には言わせるように会社も指導してほしいと、私は思います。私達のように事情がわかっている者にしたら、良いことばかり言って、中身は嘘ではないかと思ってしまうので、少しそのあたりも、連絡会に行かれたら、会社の、どの人も全てというのは無理ですが、環境のことに対して配慮して、そういう活動をしたり、関わっている人には、そういうこともきちんと伝達しておいて欲しいということを言っておいて欲しいと思います。以上です。

【盛岡部会長】
 ありがとうございました。PCBの保管なり、今回の処理に関連して、事業者が皆様方行政から連絡をされた場合の、事業者の窓口にいらっしゃる方の、いわゆる役職、課長とかではなく、先ほどおっしゃった環境保全管理者であるとか、そういう職能的に言うとどういうところになっているかということと、現状、兵庫県下で、それは何事業所あるのか、ということについては、どれを見ればわかりますか。あるいはご説明いただいても結構です。

【事務局】
 役職というわけではないですが、廃棄物処理法の中で、このPCB廃棄物は特別管理廃棄物という位置付けがされています。その場合は、特別管理廃棄物の処理責任者を置かなければならないという規定がございます。それは、講習などを受けていただいて、特にPCB廃棄物を所有している所には必ずこの処理責任者を置いてくださいということで、全て置いていただいています。異動等があれば後任の方にあらためて講習を受けていただくとかいうことで、きっちりと設置していただくという指導を行っています。

【盛岡部会長】
 何人ですか。

【事務局】
 事業所としては、一人は必ずいます。

【盛岡部会長】
 何事業者。それからその事業者に対する研修とか、今回の計画についての周知徹底とか、そういう会合などの運営、これに関するご予定とかはお持ちでしょうか。

【環境整備課長】
 5ページの表の左側に、保管事業所数を保管量と共に、提示させていただいています。重複しているところもありますので、大体1200から1300社(保健所設置市を除く数)くらいになるかと思います。

【盛岡部会長】
 その1200~1300の事業者に、特別管理廃棄物処理責任者がいるということですね。

【環境整備課長】
 はい。そうです。

【盛岡部会長】
 非常に明確ですから、そういう役割を持った人を、研修なりをきっちり行えば、この問題について取り扱っていただける。またその方については、市町の方が問合せもできるでしょうし、市町の問合せによって、市民の方も間接的に情報を把握できる。こういう情報の流れというのははっきりするのだと思います。
 他にいかがでしょうか。

【山口委員】
 前回の大阪処理事業につきましては色々と調べていただいてよくわかったのですが、参考1の処理技術のところで、いくつかの方法が述べられていて、その中で脱塩素化をやるということで、参考4で実際の日本環境安全事業がされる技術が書いてあるのですが、表現の統一が取れていなくて、大体脱塩素化はわかるのですが、例えばこちらの技術は脱塩素化分解で、こちらの方は分解Pd、これはパラジウムですか、C触媒云々と書いてあって、これは対応するのだと思うのですが、関係はどうなのかということと、溶媒洗浄法や真空過熱分離法について参考1を見ると、それに当たるものが見つからないとか、記述としては、文言が変わってもいいのですが、どういうものかというのがわかるようにしておかないと、対応つかないかと思いました。そこをもう少しきっちりと、後のこの技術がこれだということを。しかも参考1の方は、技術の内容が少し説明してありますが、参考4は名前だけですので、その対応について、具体的にこの技術だというのがわかるように書いた方がいいと思います。

【盛岡部会長】
 いかがでしょうか。事務局としては付け加えることがございますか。

【事務局】
 確かに参考1につきましては、液状のPCBをいかに分解するかという記述だけを載せておりまして、実際に大阪で用いられる技術については、分解だけでなく、表面に付いたものを洗浄する方法や分離する方法を書いています。この辺の記述につきましては、確かに統一が取れていないところもありますので、見直したいと思います。

【盛岡部会長】
 他にいかがでしょうか。

【山口委員】
 17ページに追加していただいたホームページの件で、最後の段のところの、「同社のホームページ」はよくわかるのですが、「県としてもホームページを活用し」のホームページは具体的に何なのですか。県のホームページのことなのですか。そこのところが、文章がもう一つ明確でない。それとリンクを貼るとおっしゃっていましたが、要するに県民が大阪事業のものを見ても、県も含めて全体の処理状況などが出るはずですね。ではそれを見て、県の分はどうなっているのかというのは、やはり県として加工して県のホームページに乗せた方がいいと思います。そういう表現になっているかと言うと、どうも「活用し、情報提供を行っていく」という表現がよくわからないので、具体的に何をするかというのを決めた上で、もう少し明快に書いた方がいいのではないかと思います。

【盛岡部会長】
 おっしゃるとおりかと思います。事務局の覚悟がどの程度であるのか。私も量りかねておりまして、大阪は大阪の自治体内部での情報の提供については責任をもってされると思いますが、神崎川からこちらの情報を勝手に彼らが出すと言うのはあり得ないのであって、それは兵庫県のされることでありましょう。その関心に関する県としての立場が、この文章ではよくわからないと思います。わからないと言うより、皆様方どう考えるか、あるいは逆に言うと、市民としてはどの程度の情報が本当に欲しいのか、出すべきだと考えるのか。しかしこれは一つの情報提供というのは的確に提供しないと、そのことの効果というのは予想以上のネガティブなインパクトを招く恐れもありますので、ここの説明がより重要かと思うのですが、この計画書にはそれが書かれていない。いかがしましょう。事務局の基本的なスタンスをまず伺ってから我々審議員としては審議しましょう。

【環境整備課長】
 17ページの①上段の所に、県が持っている情報といいますのが、保管の状況であるとかいうところは公開しようと。また処分の状況について、県内の分については、上の段落で、県としては原則全て公開して行くという覚悟はしています。「また」以下は日本環境安全事業の業務ですが、それについても県としては県のホームページにアクセスしてもらい、それも公開して行くという覚悟はしています。

【盛岡部会長】
 ここは微妙ですね。と言うのは、兵庫県内に保管されたものが、いつ運搬されたのか。年間の統計をとれば運搬されたという結果は出るのですが、市民の皆様方が欲しいのは、いつかにどこかのルートを辿って、運搬されたでしょうという車両の管理のところが欲しいとおっしゃいます。そこに関しては県はこの第1段落と第2段落の間に、明確には書かれていない。書かれていないのですが、非常に両刃の刃みたいなところがありますので、どうしたいのかということをきっちりと審議したいと思います。
 今のシステムですと、県の持ちうる情報というのは、各保管されている事業者が、大阪事業に年間スケジュールに従って、搬出をしたということについての期末の情報、期首の情報しかございませんか。これをまず確認したい。期末期首の情報しかないのであれば、県としてはその後の、それ以上の情報について探索する術が無い。いや探索すべきであるとなりますと、行政上の行為としてそれを可能にすることを含めてそれをご提案申し上げなければならないと思います。そこのところを少し実態としてお尋ねしたい。

【事務局】
 県の保有する情報ですが、先ほど課長から説明させていただいたとおり、特別措置法に基づいて、届出が義務づけられており、公表が義務づけられている保有実態の情報と、今先生がおっしゃった期末期首の情報については、大阪事業がまだ始まっていないということもありまして、どれだけ大阪の方に搬入されたとかいうことは、まだ今の段階では決まっていませんので、そういった情報は持っていません。現在県が持っているのは、前段の特措法の保管状況しかないというところです。

【環境整備課長】
 先生が言われていますのが、12ページの年間搬入計画と月間搬入計画ですね。平成20年度から始まるのですが、これを公表するかしないかということになろうかと思いますが、それに関しては、私自身は公表して行くという形は考えております。文章は、ここはもう少し突っ込んだ形で書かせていただければと思っておりますが、年間計画、月間計画は、県のホームページ等で公表して行きたいと思っております。

【盛岡部会長】
 今の課長さんのご回答は非常にはっきりしている。月間のレベルであれば、どの事業者から、その一月という単位で搬出されて、適正に処理されたということがわかる。その経路はわからないが、経路は推定されるということですね。なぜこんなことを言うかといいますと、北九州事業の場合は、かなり広範な他府県を含めて、搬入に関しては、非常に神経を使って、的確な計画を作るとともに、情報の公開を行っているということで、この間、GPSも含めて、非常に先進的な取り組みをなさっておられて、日本環境安全事業のモデルとして、皆様方は参考にできる。参考資料にあるようなものが、提供されているわけですから。GPSは何もGPSをやっていますよというだけではなく、GPSに伴う結果が、オンラインで入手できる、そしてそれをきっちりとマネジメントできるということを、システムが持っているのです。そこの部分を大阪の場合はどうされるのか。あるいは大阪と隣接する兵庫県の場合は、それと連携してどういう形をとられるのかということだと思うのですが、これは、今後処理基本計画の基本精神に則って、詳細は決めますということであれば、その基本精神が明白であれば、私は、我々の役割としてはいいのではないかと思います。しかし基本精神がこの計画書で読み取れるかどうかということについてのご意見かと。
 いかがしましょう。
 PCB廃棄物処理広域処理部会がありますね。この部会はどれくらいの頻度で開かれておりますか。

【事務局】
 部会は年3回程度。さらにその下にワーキンググループを設けていまして、それは話し合う課題があれば適宜開催するという形になっているのですが、これまでの実績で言いますと、年2回から3回程度の開催になっています。

【盛岡部会長】
 ここに書いてありますのは、「当部会において、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の搬入の時期、進行管理その他の計画的な搬入のため、相互に十分な協議及び調整を行い、確実かつ適正な処理を推進する。」と書いておられるのだから、ここをきちんと活用されて、連携ができるということであれば、その中に含まれているという見方ができるのですが、そのイニシアティブを兵庫県さんでお取りいただけそうですか。

【事務局】
 兵庫県の立場を簡単に説明させていただきますと、その広域処理部会の中に、収集運搬に係るワーキンググループというのがあるのですが、それの取りまとめ役を兵庫県が任されておりますので、その辺では、かなりイニシアティブを取りやすい立場にあるかと思います。

【盛岡部会長】
 ではそのイニシアティブを取りやすい立場を生かして、県民の安心安全、廃棄物の適正な処理という目的を達成できるように、積極的に調整を図っていただくということであれば、その役割に大きく期待したいと思っております。
 いかがでしょうか。他にご意見等ございませんでしょうか。
 前回私の方から申し上げたことで、緊急対応については、詳細は今後検討すると書いておられますね。ですから検討されるということで基本的にはいいかなと思いますが、お書きになっておられる電話番号は、全部土日は通じないでしょう。基本的には日本環境安全事業の方も土日は運転していませんということであれば、緊急ということは生じないだろうと思いますが、今は、想定されているオペレーションタイムというのはどんな感じでしょうか。

【事務局】
 大阪事業所に確認したところ、平日だけ運転するということでした。土日は運転しないということでした。あと、この脱塩素化分解については平日1日6時間行うということでした。溶剤洗浄については8時間、真空加熱分離については平日24時間行うということで、それにはスケジュールで処理して行くということで、土日は全く何も、処理もないということです。

【盛岡部会長】
 では逆に搬入の時間帯。大阪に、オペレーションタイムに届けようと思うと、播磨の方から搬出するとすれば、何時になるかというのは大体想像がつくわけで、その積載トラックが、言わば兵庫県の、あるエリアを通っていく、しかも高速道路を通るようにということで指定を受けているわけですね。ですから高速道路を通るということになれば、この高速道路の搬入の経路も含めて詳細検討されると思いますが、想像されるのは西の方から出る時に通る道路と言えば極めて限られますね。そういうところを通って行けば、あそこから入ってこう行ってこう行くのだろうなと、誰だって想像つくわけです。それが円滑になされているということを、やはり想像を逞しくして、それに対する対処をきっちりととっていますということがうかがえるような計画であったら望ましいかなと思います。
 では、一応11時の予定時間をいただいたわけですが、今までの議論を承りますと、PCBの、今回処理をするトランスなどの液状のものについての対応ですが、それ以外のものについてはどうするのかということについては、現在環境省の方でも検討されている広域処理計画等についても、県としては適正な処理に連携して行くという姿勢を、文章としては明記されている。それから、処理計画なのですが、この残ったものについての適正な保管ということについては重要事項であるということで、別のページにきちんと書いてある。それからPCBを扱う事業者の職能として、特別管理廃棄物処理責任者が一応指定されているので、その人たちを通して県の情報の入手、あるいは市、町もそれにアクセスして入手できるということを含めて、県民を含めて、情報が入手できる体制が、今整っているということも、今のお話の中で理解することができました。文章上どう表現するかということは別ですが、こういうことを含めて県民のご理解をいただくという方向ではないかと。関係する規模も約千事業所ほどあるとすると、トランス等については、大規模事業者は100台以上ということですので、そういう所から、毎月いくらの排出、処理、あるいは年間の処理ということで情報が集約されているということですから、それについての情報提供を県を通じて可能であるということです。
 山口先生からのご指摘がありましたように、処理についての、若干の文章上の不整合等がございますので、付け加え、あるいは修正いただくというあたり、ご意見をいただいたかと思いますが、このご意見を承って、この処理計画を、基本的には、我々としては概ね了解できるものではないかと、皆様方のご意見うかがっていて感じましたが、いかがいたしましょうか。大幅な修正が必要でしょうか。ただ今うかがったご意見を付け加えて、そしてできますれば、県民各位のパブリックコメントを受け賜るという手続きに進みたいところです。その点いかがでしょうか。よろしいですか。では、軽微な修正ということでありますので、修正点を、ご指摘いただいた先生にご確認させていただきながら、最終的には私部会長の方で修正を確認するということで、パブリックコメントに提供していくということにしたいと思います。そのように結論付けたいと思います。よろしくお願いします。
 以上で議題終了ですが、このパブリックコメントを行った後の手続きにつきまして、事務局の方から連絡事項も含めましてご説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。

【環境整備課長】
 この後、パブリックコメントの手続きに入らせていただきたいのですが、これが約1ヶ月ということになります。それまでには、先ほど部会長の言われました内容を修正した上で、パブリックコメントにかけたいと思っております。その1ヵ月後くらいに、パブリックコメントの意見が出てまいりますので、その意見を踏まえた修正の後に、この廃棄物部会を開催させていただきたいと思っています。時期は、上手く行けば5月の中旬か、それ以降になるかと思います。また時期等にある程度の目安がつきましたら、先生方には日程調整等をさせていただきたいと思っていますので、どうかよろしくお願いいたします。

【盛岡部会長】
 ありがとうございました。それでは以上で廃棄物部会を終了いたします。ありがとうございました。

【環境整備課長】
 どうもありがとうございました。


(以上)