ホーム > 環境データ 

コンテンツ名
水質汚濁の現況(公共用水域)
1 健康項目(表13の(1))
 人の健康の保護に関する項目については、26項目のうち砒素、ふっ素及びほう素を除く23項目について、全ての測定地点で環境基準を達成している。
 砒素については、生田川小野柄橋で環境基準を超過していたが、これは、砒素を含んだ湧水の影響によるものである。

(参考)                            (mg/l)

水域名 地点名 H11 H12 H13 環境基準値
生田川 小野柄橋 0.011 0.010 0.013 0.01以下
 ふっ素(環境基準値0.8mg/l以下)については、有馬川の長尾佐橋(1.0mg/l)、船坂川の船坂橋(1.4mg/l)、仁川の鷲林寺橋(1.2mg/l)、甲山橋(0.9mg/l)及び生田川の小野柄橋(0.9mg/l )の5地点で環境基準を超過している。これらは、地質による自然的な影響である。
 また、ほう素(環境基準値1mg/l以下)については、加古川下流の相生橋(2.0mg/l)で環境基準を超過している。感潮域のため、海水の影響を受けたことによるものである。

(参考)    平成13年度における海水中のほう素濃度(mg/l)

大阪湾 2.3 〜 4.4
播磨灘 3.7 〜 4.6

2 生活環境項目(表13の(2))
 生活環境の保全に関する項目については、有機汚濁の代表的指標である生物化学的酸素要求量(BOD)
(河川)及び化学的酸素要求量(COD)(海域及び湖沼)により環境基準の達成状況をみると、河川では39水域中34水域、海域では26水域中18水域で環境基準を達成している。
 湖沼1水域では、環境基準を達成していない。
 測定検体の環境基準適合率は、平成12年度より河川で4.9ポイント、湖沼で4.2ポイント増加し、海域では2.02.0ポイント低下している。
 経年変化をみると、変動はあるものの、河川では長期的には良化傾向にあり、海域では横ばい傾向にある。湖沼では変動はあるものの長期的にはほぼ横ばいである。

主な水域の環境基準達成等の状況は、次のとおりである。
(1) 河川(汚濁指標BOD)
阪神地域
 11水域中9水域で環境基準を達成しており、達成していない水域は、平成13年3月に環境基準類型が見直し変更された猪名川下流(1)及び同下流(2)であり、これらの水域については、基準達成に向けての対策を関係機関と協議している。
播磨地域
 20水域中17水域で環境基準を達成しており、このうち谷八木川は、下水道の整備や高度処理が進んだ結果、水質が改善され達成水域となったものである。達成していない水域は、喜瀬川、別府川、千種川上流であった。        
 喜瀬川及び別府川については、なお下水道整備が十分でなく、生活排水の影響により、環境基準を達成していない。
千種川上流については、環境基準地点上流で河川工事が行われていたことも一因で未達成となったものと考えられる。
また、環境基準が設定されていない天川、法華山谷川、八家川及び大津茂川については、ほぼ横ばい傾向である。
但馬地域
円山川をはじめとする日本海流入諸河川(竹野川、佐津川、矢田川及び岸田川)の8水域全てで環境基準を達成しており、良好な水質を維持している。
淡路地域
環境基準が設定されていない洲本川、三原川の水質はほぼ横ばいの状況である。
(2) 海域(汚濁指標COD、窒素及びりん)
大阪湾
CODについては、9水域中5水域、窒素及びりんについてはそれぞれ3水域中1水域で環境基準を達成している。
 達成していない水域は、湾の中央部(B類型、V類型)から沖合部(A類型、U類型)に限られ、富栄養化による内部生産が原因であると考えられる。
播磨灘(播磨灘北西部及び淡路島西部南部海域を含む)
 CODについては15水域中11水域、窒素及びりんについては6水域全てで環境基準を達成している。

  このように、大阪湾及び播磨灘の一部の水域では、河川等からの汚濁負荷の流入による海域の富栄養化の影響を受け、環境基準未達成となっているため、これまでCODの総量規制、「兵庫県瀬戸内海富栄養化対策推進計画」、「窒素及び燐に係る削減指導要領」等に基づく改善を図ってきた。今後さらに、従来のCODに新たに窒素及びりんを加え、平成16年度を目標年度として本年7月に策定した第5次総量削減計画に基づき、総合的な汚濁負荷量の削減を図っていくこととしている。
日本海
 津居山港海域は、昭和63年度以降環境基準を達成している。
 山陰海岸地先海域は、引き続き環境基準を達成し、良好な水質を維持している。
(3) 湖沼(汚濁指標COD)
 千苅水源池については、環境基準を達成していない。
これは、夏から秋にかけての高水温により、植物プランクトンが増殖し、有機物が増加したためと考えられる。そのため、本年3月にりんについて環境基準の類型指定を行い、今後は富栄養化防止対策等、総合的な水質保全対策の推進を図っていくこととしている。


ページの先頭に戻る