♪「2006打ち水大作戦inひょうご」開催結果発表 ♪
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打ち水とは?
「打ち水」ってご存じですか?道路や庭などに水をまき、土ぼこりを防いだり夏場に涼をとることができる「打ち水」は、まいた水が蒸発する際に熱を奪うことから地表面の温度を下げると考えられており、ヒートアイランド対策の1つとして全国で取り組まれています。
☆ 「2006打ち水大作戦inひょうご」
全国的な動きの中、兵庫県においても、地表面の温度を下げるとともに冷房に頼らない「涼」を体験できる「打ち水」の輪を広げ、県民のみなさん1人1人がライフスタイルを見直すきっかけになってほしいという思いを込めて、今年の夏、「2006打ち水大作戦inひょうご」と題して、夏祭り等のイベントに参画を働きかけました。そして、県内5ヶ所(神戸、阪神南、阪神北、東播磨、中播磨)においてイベントの一環として県民のみなさんによる一斉打ち水を行いました。
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打ち水に利用する水
「2006打ち水大作戦inひょうご」では、このような二次利用水とともに手おけとひしゃくを用意し、誰もが手軽に参加できる形にしました。
☆ 「2006打ち水大戦inひょうご」開催結果
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神戸地域−9月2日(土)
午後3時から長田ガヤガヤよさこい6thのお祭り会場内(大正筋商店街横広場)において、当日に呼びかけた祭りの参加者約320名による一斉打ち水を行いました。用いた水は、神戸市建設局東水環境センターポートアイランド処理場から提供された再生水です。会場は時折雲が広がるものの晴れていて、少し汗ばむ陽気でした。打ち水実施前の地表面温度は44℃でしたが、約10分間の打ち水により34℃となりました。
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阪神南地域−8月11日(金)
◇ 阪神北地域−8月6日(日)
午後4時、アピア2号館前歩道でのアピア夏祭りにおいて、ヒートアイランド現象を学習している中学生を含む約50名による一斉打ち水を行いました。用いた水は、宝塚総合庁舎の地下に貯まる地下水です。会場は快晴のもと昼頃から直射日光が当たり、猛暑といえる暑さでした。打ち水実施前の地表面温度は45℃でしたが、約10分間の打ち水により35℃となりました。
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東播磨地域−8月5日(土)
午後6時過ぎ、ニッケパークタウン駐車場での加古川ふれあいまつりにおいて、地域の子どもたち約120名による一斉打ち水を行いました。用いた水は、日本毛織株式会社(NIKKE)から提供された足湯の残り湯です。会場は快晴で西日が強く感じられました。打ち水実施前の地表面の温度は44℃でしたが、約10分間の打ち水により34℃となりました。
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中播磨地域−8月6日(日)
午後4時過ぎ、姫路城南側の家老屋敷跡公園東側歩道での姫路お城まつり
☆ 地表面温度の測定方法について
阪神南地域、東播磨地域、中播磨地域では、赤外線サーモグラフィによる地表面温度の測定を神戸大学自然科学研究科建設学専攻森山研究室に依頼しました。熱画像を表示していただくことにより、打ち水前後の地表面温度の差がよくわかりました。
<阪神南地域>
★打ち水前
★打ち水後
<東播磨地域>
★打ち水前
★打ち水後
<中播磨地域>
★打ち水前
★打ち水後
☆ 「2006打ち水大作戦inひょうご」アンケート結果
打ち水実施後、参加者にアンケートをご協力いただきました。
参加者の年齢構成は、10代以下が4割、20〜40代が3割、50代以上が3割でした。
今回初めて打ち水を体験した人のうち、8割以上の人が今後も打ち水を「ぜひしていきたい」または「機会があればしたい」と回答しており、打ち水の経験のなかった人に対して一定の意識付けができたと考えられます。
打ち水後「涼しくなった」または「少しだけ涼しくなった」と回答した人の割合が9割にのぼりました。地表面測定結果と併せて考えると、地表面の温度を下げるとともに冷房に頼らない「涼」を体験できる「打ち水」の輪を広げ、県民のみなさん1人1人がライフスタイルを見直すきっかけになってほしいという「2006打ち水大作戦inひょうご」の目標は達成できたのではないかと考えられます。
☆ おわりに
「2006打ち水大作戦inひょうご」がきっかけとなって打ち水の輪が県内に広がり、暑さをしのぐための先人の知恵である「打ち水」を体験することで県民のみなさん1人1人がライフスタイルを見直し、近代化された現代の都市型の生活から省エネ・省資源型の生活へ移り、環境保全へとつながることを願っています。