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相生市の小学生が日本甲殻類学会で研究成果を発表し、特別奨励賞を受賞

 東京大学大気海洋研究所等で10月6日から9日まで開催された「日本甲殻類学会第55回大会」で、相生市立中央小学校4年生の大角一尋君と3年生の大角涼斗君が、日本甲殻類学会員として、研究成果を発表しました。大学生や専門家などの大人たちに混じって大角兄弟が発表したのは、相生湾周辺で見つけたカニやその生態など。

 

 「最高のライブだった!」「感激した。特に子ども目線(大人と違う高さと角度からの観察)の重要性を認識させられた。」「こういう子どもを育てるのが大事。」など、日本ばかりでなく、シンガポールの研究者からも高評価を受け、甲殻類学会より、特別奨励賞を受賞しました。

 

 一尋君と涼斗君がカニ好きになったきっかけは、相生市内で行われた「干潟の生物を学ぶ学習会」に参加したこと。身近な相生湾周辺に個性的でかっこいいカニが棲んでいることを知り、すっかり魅了されたといいます。相生湾周辺には、どんなカニが住んでいるのか知りたくなり、2年以上前に調査を始めました。

 

 多くのカニが活発に活動し始める5月から11月の間、ほぼ毎週末、相生湾周辺の干潟を中心に、砂浜や岩場などでカニ類を捕獲し、冬には、水揚げされたカキの山の中からカニを探しました。調査日数は、のべ128日!「いつ、どこへ行けば、どのカニがいるか」分かるようになったそうです。

 

 2015年6月の調査開始から2017年8月末までの間に、ベンケイガニ科10種類、モクズガニ科12種類、オサガニ科4種類、コブシガニ科3種類など、合計53種類のカニを採取・記録しました。兵庫県の絶滅危惧種も22種類いました。また、これまで兵庫県内で見つかったと正式に発表されていないフジテガニやチゴイワガニも発見し、それらの活動期や生息環境を知る、という成果もあげています。

 
 そんな一尋君と涼斗君、「観察したカニたちの生き生きとした姿の写真や生態、気付いたことなどをまとめたカニ図鑑を作成し、多くの人にカニのことを身近に感じてもらい」と意気込んでいます。
 

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