● 事業の目的
　淡路島は、緑豊かな環境と快適な生活空間の創造を目的とした「淡路公園島構想」（兵庫県、平成５年12月）に基づき、良好な自然環境と調和を図りつつ、快適な生活空間と多彩な交流空間を併せ持つ「世界に開かれた公園島」を目標としている。
　本事業の予定地（以下「計画区域」という。）の周辺では、平成10年４月に明石海峡大橋が開通するとともに、淡路島公園ハイウェイオアシス及びあわじ花さじきが開設され、平成11年４月には県立淡路景観園芸学校の開校、平成12年３月には淡路夢舞台の開設及び淡路花博「ジャパンフローラ2000」（主会場は、整備中の国営明石海峡公園内及び淡路夢舞台）の開催、次いで平成14年３月には国営明石海峡公園の一部の開園が予定されるなど地域整備が進み、観光客の増大など地域環境は大きく変化しつつある。
　　　　　　　　　　（国営明石海峡公園及び淡路夢舞台等の位置図はここをクリック！）
　計画区域は、淡路島北部の尾根筋にあたり、大部分が山林に覆われ、阪神地域や明石海峡大橋から山腹が眺望できるとともに、一部は景勝地となっている。また、計画区域の北側から西側にかけては瀬戸内海国立公園が隣接している。
　本事業は、このような自然環境が豊かな計画区域の自然環境の保全を図るとともに人と自然との触れ合い活動の場として、淡路・東浦都市計画区域内の都市計画緑地として位置付け、環境の保全と創造に寄与するとともに地域の活性化に役立つことなどを目的とし、県立都市公園として整備するものである。
　また、環境適合型社会の形成に向けての県民みんなの"参画"と"協働"を基本とした「環境方針」（兵庫県、平成12年６月）のもと、ゆとりと潤いのある美しい環境の創造に努めていくものである。

● 事業の名称、種類、規模及び事業予定地　（航空写真はここをクリック！）
事業の名称 淡路・東浦都市計画緑地あわじ石の寝屋緑地
環境影響評価実施者 都市計画決定権者　兵庫県　
代表者　兵庫県知事　貝原俊民
事業の種類 環境影響評価に関する条例施行規則別表第２　５の項（1）
特別地域対象事業　レクリエーション施設の建設
事業の規模 事業区域の面積　約75.4ヘクタール
事業の予定地 津名郡淡路町岩屋　　（事業予定地の位置図はここをクリック！）　

● 土地利用計画　　　　　　　　　　　　　（土地利用計画図はここをクリック！）
土地利用 面積（ha） 割合（％） 備　考
園路・広場等 5.4　 7.1　 展望拠点施設、修景池・調整池、駐車場を含む。
修景緑地注） 4.8　 6.4　 　
保全緑地 65.2　 86.5　 　
合　計 75.4　 100.0　 　
注）修景緑地とは、園路・広場等の造成により発生する法面等で、周辺景観と調和を図る等のために植栽する場所。

● 施設計画等
項　目 計画内容
施設計画 　眺望拠点施設として展望テラスのほか、展望カフェテラス等（二階建て：延べ床面積約700ｍ2）を整備するとともに、トイレを眺望拠点施設及び駐車場に、四阿（あずまや）を園路・広場に設置する予定である。
開園時間 　開園時間については、朝９時から日没までを予定している。
来場見込み者数 　年間来場者数は約23万人、最大日来場者数は８月の休日で約1,700人を見込んでいる。
交通計画 　来場者車両については、駐車場までの利用とし、園内交通手段としては園内バス等の移動施設の導入を計画している。なお、来場者用の駐車場は、大型５台、小型約100台分を山麓に整備する予定である。
造成計画 　造成計画にあたっては、場内で土量バランスを図り、残土の搬出は行わない計画である。また、工事中の濁水流出防止対策として、調整池工事等の防災工事を先行することと合わせて、必要な箇所には仮設沈砂池を設置する。
植栽計画 　造成法面については、工事の進捗に合わせて速やかに植栽を行う計画であるとともに、改変区域内の腐植な土壌については修景緑地などにおいて有効活用に努める。
　樹木の植栽にあたっては、北淡路地域の気候や乾燥しやすい土壌条件に適合した郷土種（シイ、ウバメガシ等の照葉樹）を主体とした植栽木の選定を行い、施肥などの植栽管理を最小限に留める計画である。また、農薬については、病害虫の発生時に必要個所のみ分解し易い農薬を選定して最小限散布する計画である。
事業予定 　工事は約６年で完了する予定であり、平成20年度の開園を目指している。