大気汚染防止法等について

ばい煙、VOC、粉じんの規制及び有害大気汚染物質対策の推進

 

 大気汚染防止法(以下「法」という。)は、大気環境に関して、国民の健康を保護するとともに生活環境を保全すること、健康被害が生じた場合に被害者の保護を図ることを目的に、①工場・事業場における事業活動並びに建築物の解体に伴って発生する「ばい煙」や「揮発性有機化合物(VOC)」、「粉じん」の排出等の規制、②有害大気汚染物質対策の推進等を行っています。

 さらに、兵庫県では環境の保全と創造に関する条例(以下「条例」という。)において、「ばい煙(有害物質を含む)」や「粉じん」の排出等の規制を行っています。

 

1 ばい煙規制

 

「ばい煙」とは

 次のものを「ばい煙」といいます。

・燃料その他の物の燃焼に伴い発生するいおう酸化物

・燃料その他の物の燃焼又は熱源としての電気の使用に伴い発生するばいじん

・物の燃焼、合成、分解その他の処理に伴い発生する物質のうち、人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある有害物質

 

法及び条例の対象施設

 法ではボイラー等33施設が「ばい煙発生施設」として定められています。また、条例では、硫黄酸化物及びばいじんに係る施設(21施設)と有害物質に係る施設(26施設)が「特定施設」として定められています。施設の種類や規模要件等、詳細は以下のリンク先でご確認ください。

法の「ばい煙発生施設」及び条例の「特定施設」

 

法及び条例に基づく届出

 「ばい煙発生施設」及び「特定施設」を設置等するものは、県知事(政令市等(神戸市、姫路市、尼崎市、西宮市、明石市、加古川市(事業場のみ))にあっては各市長)への届出が必要です。届出内容及び届出先は、以下のリンク先でご確認ください。

法に基づく「ばい煙発生施設」及び条例に基づく「特定施設」に係る届出内容
法に基づく「ばい煙発生施設」及び条例に基づく「特定施設」に係る届出先

 

 

規制基準

 法及び条例において、対象物質毎に規制基準が定められています。詳細は以下のリンク先でご確認ください。

硫黄酸化物の規制基準
ばいじんの規制基準
窒素酸化物の規制基準
有害物質(窒素酸化物を除く)の規制基準

 

 

測定義務

 法に基づき、「ばい煙発生施設」の設置者は、排出基準の遵守状況を確認するため、ばい煙量等の測定を行い、その結果を3年間保存しておく必要があります。
 また、条例に基づき、対象工場(公害防止組織法第2条第1号に掲げる工場)は6ヶ月毎に測定結果を報告する必要があります。
 測定頻度については、以下のリンク先でご確認ください。

法に基づく「ばい煙」の測定義務

 

事故時の措置

 故障、破損その他の事故が起こり、ばい煙又は特定物質(※)が多量に排出されたとき、法に基づき、排出者は直ちに応急の措置を講じ、復旧に努めるとともに事故の状況を都道府県知事等に通報しなければなりません。

 都道府県知事等は、事故により周辺の区域における人の健康に影響があると認めるときは、排出者に対して、必要な措置をとるよう命ずることができます。

 ※「特定物質」とは、物の合成、分解その他の化学的処理に伴い発生する物質のうち、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずるおそれがある物質で、次の28物質が定められています。

(1)アンモニア、(2)弗化水素、(3)シアン化水素、(4)一酸化炭素、(5)ホルムアルデヒド、
(6)メタノール、(7)硫化水素、(8)燐化水素、(9)塩化水素、(10)二酸化窒素、(11)アクロレイン、
(12)二酸化いおう、(13)塩素、(14)二硫化炭素、(15)ベンゼン、(16)ピリジン、(17)フェノール、
(18)硫酸(三酸化硫黄を含む。)、(19)弗化珪素、(20)ホスゲン、(21)二酸化セレン、
(22)クロルスルホン酸、(23)黄燐、(24)三塩化燐、(25)臭素、(26)ニッケルカルボニル、
(27)五塩化燐、(28)メルカプタン

 

緊急時の措置

 大気の汚染が深刻になり、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずるおそれがある場合、都道府県知事は、法に基づき、一般にその事態を周知させるとともに、ばい煙排出者に対して、排出量の削減を要請することができます。

 また、人の健康又は生活環境に重大な被害が生ずる場合、都道府県知事は、ばい煙排出者に対して、必要な措置をとることを命ずることができます。

 なお、対象物質は、硫黄酸化物、浮遊粒子状物質、一酸化炭素、窒素酸化物、オキシダントです。

 

2 揮発性有機化合物(VOC)規制

 

「揮発性有機化合物(VOC)」とは

 大気中に排出され、又は飛散した時に気体である有機化合物であって、浮遊粒子状物質及びオキシダントの生成の原因とならない物質としてメタン等8物質を除くものをいいます。

【除外物質】

①メタン

②クロロジフルオロメタン(別名HCFC-22)

③2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロエタン(別名HCFC- 124)

④1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン(別名HCFC-141b)

⑤1-クロロ-1,1-ジフルオロエタン(別名HCFC-142b)

⑥3,3-ジクロロ-1,1,1,2,2- ペンタフルオロプロパン(別名HCFC-225ca)

⑦1,3-ジクロロ-1,1,2,2,3- ペンタフルオロプロパン(別名HCFC- 225cb)

⑧1,1,1,2,3,4,4,5,5,5- デカフルオロペンタン(別名HFC-43-10mee)

 

対象施設と排出基準

 法では、揮発性有機化合物が排出するおそれがある施設として、9種類の施設が「揮発性有機化合物排出施設」として定められ、排出規制が行われています。施設の種類及び排出基準は、以下のリンク先でご確認ください。

揮発性有機化合物(VOC)排出施設・排出基準値一覧

 

 なお、揮発性有機化合物の排出及び飛散の抑制に関する施策は、揮発性有機化合物の排出の規制と事業者が自主的に行う揮発性有機化合物の排出及び飛散の抑制のための取組とを適切に組み合わせて効果的に実施することとされています。

 

法に基づく届出

 「揮発性有機化合物排出施設」を設置等するものは、県知事(政令市等(神戸市、姫路市、尼崎市、西宮市、明石市)にあっては各市長)への届出が必要です。届出内容及び届出先は、以下のリンク先でご確認ください。

揮発性有機化合物排出施設に係る届出内容及び届出先

 

測定義務

 法に基づき、「揮発性有機化合物排出施設」の設置者は、施設から排出される揮発性有機化合物の測定を年1回以上行い、その結果を3年間保存しておく必要があります。

 

緊急時の措置

 大気汚染が深刻な状態になったときは、都道府県知事は、一般にその事態を周知させるとともに、揮発性有機化合物排出者に対して、排出濃度の減少等を要請することとなっています。

 

3 粉じん規制

 

「粉じん」とは

 「粉じん」とは、物の破砕、選別その他の機械的処理又は堆積に伴い発生し、又は飛散する物質であり、「特定粉じん」と「一般粉じん」に大別されます。

 「特定粉じん」とは、粉じんのうち石綿その他の人の健康に被害を生じるおそれのある物質で、現在は、石綿のみが規定されています。

 「一般粉じん」とは、特定粉じん以外の粉じんをいいます。

 

法及び条例の対象施設

 法では、コークス炉等5種類の施設が「一般粉じん発生施設」として定められています。また、条例では「指定施設」として4施設、特定施設(粉じんに係る施設)として20施設が定められています。施設の種類や規模要件等、詳細は以下のリンク先でご確認ください。

法の「一般粉じん発生施設」及び条例の「指定施設」・「特定施設」

 

法に基づく届出及び条例に基づく許可申請・届出

 「一般粉じん発生施設」及び「特定施設」を設置等するものは、県知事(政令市(神戸市、姫路市、尼崎市、西宮市、明石市、加古川市、宝塚市)にあっては各市長)への届出が必要です。
 また、条例により指定地域内で指定施設を有する工場等を設置しようとするもの(指定施設の構造等を変更しようとするときを含む)は、知事等の許可を受ける必要があります。
 なお、指定地域及び指定施設の設置が禁止されている禁止地域は次のとおりです。

指定地域

1 神戸市 姫路市(旧家島町、旧夢前町、旧香寺町、旧安富町の区域を除く。) 尼崎市 明石市 西宮市 芦屋市 伊丹市 加古川市(旧印南郡志方町の区域を除く。) 高砂市 加古郡播磨町

2 1の欄に掲げる区域外であって、環境の保全と創造に関する条例第34条第1項(公害防止条例第9条 第1項)の騒音にかかる規制基準の適用すべき区域の区分が第1種区域および第2種区域である区域

 

禁止地域

1 尼崎市(高速自動車道国道中央自動車道西宮線以北で藻川以東の区域、塚口町1丁目及び塚口町2丁目並びに西日本旅客鉄道株式会社東海道本線以北で県道米谷昆陽尼崎線以西の区域を除く。)の区域

2 1に掲げる区域以外の区域で、都市計画法(昭和43年法律第100号)第8条第1項第1号の用途地域が定められている区域にあつては第1種低層住居専用地域、第2種低層住居専用地域、第1種中高層住居専用地域、第2種中高層住居専用地域、第1種住居地域、第2種住居地域又は準住居地域として指定されている区域、その他の区域にあつては適用区域区分が第1種区域である区域

 申請・届出内容及び申請・届出先は、以下のリンク先でご確認ください。

法に基づく「一般粉じん発生施設」及び条例に基づく「指定施設」・「特定施設」に係る申請・届出内容

法に基づく「一般粉じん発生施設」及び条例に基づく「指定施設」・「特定施設」に係る申請・届出先

 

規制基準

 法では、一般粉じん発生施設の種類ごとに定められた構造・使用・管理に関する基準が定められています。(一般粉じんについては、排出濃度規制は行われていません。)

 条例では、排出基準値及び設備基準(法の構造等に関する基準に相当)が定められています。

 詳細は以下のリンク先でご確認ください。

法及び条例に基づく構造等に関する基準・条例に基づく特別基準
条例に基づく排出基準

 

 

特定粉じんに係る規制について

 「特定粉じん排出等作業」に係る規制については、以下のリンク先でご確認ください。

特定粉じん排出等作業について

 

4 有害大気汚染物質対策の推進

 

「有害大気汚染物質」とは

 低濃度であっても長期的な摂取により健康影響が生ずるおそれのある物質のことをいい、科学的知見の充実の下に、将来にわたって人の健康に係る被害が未然に防止されるよう施策を講じることとされています

対象物質

 該当する可能性のある物質として248種類、そのうち特に優先的に対策に取り組むべき物質(優先取組物質)として次の23種類がリストアップされています。

(1)アクリロニトリル、(2)アセトアルデヒド、(3)塩化ビニルモノマー(別名:クロロエチレン、塩化ビニル)、(4)塩化メチル(別名:クロロメタン)、(5)クロム及び三価クロム化合物、(6)六価クロム化合物、(7)クロロホルム、(8)酸化エチレン、(9)1,2-ジクロロエタン、(10)ジクロロメタン(別名:塩化メチレン)、(11)水銀及びその化合物、(12)ダイオキシン類*、(13)テトラクロロエチレン、(14)トリクロロエチレン、(15)トルエン、(16)ニッケル化合物、(17)ヒ素及びその化合物、(18)1,3-ブタジエン、(19)ベリリウム及びその化合物、(20)ベンゼン、(21)ベンゾ[a]ピレン、(22)ホルムアルデヒド、(23)マンガン及びその化合物
 *:ダイオキシン類はダイオキシン類対策特別措置法に基づき対応しています。

 

各主体の責務

 法では、有害大気汚染物質対策の実施に当たり、各主体の責務を定めています。

・国の施策:科学的知見の充実、健康リスク評価の公表等(法第18条の22)

・地方公共団体の施策:汚染状況の把握、情報の提供等(法第18条の23)

・事業者の責務:排出状況の把握、排出抑制等(法第18条の21)

・国民の努力:排出抑制等(法第18条の24)

 兵庫県では、法に基づき平成10年度から有害大気汚染物質のモニタリング調査を実施しています。モニタリング結果については、以下のリンク先でご確認ください。

「兵庫の環境」 大気・水質等常時監視結果

 

排出抑制基準

 有害大気汚染物質については、十分な科学的知見が整っているわけではないものの、未然防止の観点から、早急に排出抑制を行わなければならない物質(指定物質)として、①ベンゼン、②トリクロロエチレン、③テトラクロロエチレンの3物質が指定され、これらを排出する施設として「指定物質排出施設」が定められ、施設毎にそれぞれの排出抑制基準が定められています。
 それぞれの基準は、以下のリンク先でご確認ください。

ベンセン・トリクロロエチレン・テトラクロロエチレンに係る指定物質排出施設及び指定物質排出基準

 

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