「グリーンエネルギー推進プログラム(仮称)」とりまとめ案について
県では、地球温暖化を防止するとともに、有限な化石エネルギーへの依存を見直し、省エネルギーや
自然エネルギーの導入促進を図るため、「グリーンエネルギー推進プログラム(仮称)」を策定中で
すが、この度、そのとりまとめ案を作成しました。

 この推進プログラムは、国の「長期エネルギー需給見通し」の見直しや「新兵庫県地球温暖化防止
推進計画」の策定を踏まえて、省エネルギーや新エネルギーの導入目標と導入の将来的方向等を示す
ものであり、エネルギー面での循環型社会の形成を図るものです。

この度、この「グリーンエネルギー推進プログラム(仮称)」とりまとめ案(概要版)について、下
記のとおり広く県民の皆様からのご意見をお聴きし「グリーンエネルギー推進プログラム(仮称)」
を策定することとしております。

1 公表の方法

(1) 「兵庫県環境局のホームページ」(http://www.kankyo.pref.hyogo.lg.jp)に掲載

(2)兵庫県県民生活部環境局大気課、兵庫県中央県民情報センター及び地域県民情報センターで閲
覧または配布

(3) 郵送を希望する場合は、宛先(住所、氏名)を記入し、120円の郵便切手を貼附した定形外
封筒を下記の郵送先まで送付して下さい。

2 意見の募集方法

(1)募集期間

  平成14年4月25日(木)から5月24日(金)まで(必着)

(2)募集する意見の内容

   「グリーンエネルギー推進プログラム(仮称)」とりまとめ案(概要版)に対する意見

(3)意見の提出方法

氏名(または勤務先の名称)、住所(または勤務地)、電話番号をご記入のうえ、郵送、FAX、電
子メールのいずれかの方法で、兵庫県県民生活部環境局大気課あて提出下さい。

なお、様式は自由ですが、とりまとめ案に対する意見である旨を記載下さい。

ア 郵送の場合

  〒650-8567 神戸市中央区下山手通5丁目10−1 
        兵庫県県民生活部環境局大気課

イ FAXの場合
   078−362−3966

ウ 電子メールの場合

アドレス:兵庫県県民生活部大気課 taikika@pref.hyogo.lg.jp

3 参考

 「グリーンエネルギー推進プログラム(仮称)」とりまとめ案の骨格は次のとおりである。

(1) 策定の趣旨

 ア 地球温暖化の防止を図るため、平成12年7月に策定した「新兵庫県地球温暖化防止推進計画」
に基づく削減目標を達成するため、国の「長期エネルギー需給見通し」の見直し等を踏まえた、本県に
おける省エネルギー対策や太陽光発電等の新エネルギーの導入の促進を図るプログラムである。
 イ 策定のねらいは
   1.地域からの温暖化防止、
   2.エネルギーの多様化と安定供給の確保、
   3.防災の観点にたった自立型エネルギーの導入、
   4.グリーンエネルギー関連の新産業の創造と雇用の創出産業の4点としている。

(2) 目標年度

 対象期間は、「新兵庫県地球温暖化防止推進計画」及び国の「長期エネルギー需給見通し」との整合
を図りつつ、2010年度(平成年22度)までとする。

(3) 県内のエネルギー消費の現況

 兵庫県の1999年度のエネルギー消費量は、199,830×109kcal2,160.3kl(原油換算))であり、
全国の
5.4%に相当する。
 1990年度比で見ると、エネルギー消費量全体では18.5%増加(我が国では15.2%の増加)しており、
特に民生部門(業務系)が
46.0%の増加、民生部門(家庭系)が世帯数の増加等により34.7%の増加と、
民生部門の伸びが顕著となっている。

(4) 県内のエネルギー消費量の将来予測

 2010年度の兵庫県のエネルギー消費量について、新たな対策を講じないまま推移するとして予測す
ると、
206,926×109kcal2,237.0kl(原油換算))となり、1990年度比で約23%の増加となる。
なかでも民生部門は、家庭系と業務系の伸びが大きくなると推測される。

(5) グリーンエネルギーの導入目標

 「新兵庫県地球温暖化防止推進計画」の削減目標6%を達成するため、エネルギー消費の増加を抑
え、さらにCO排出量が少なく環境負荷の小さい新エネルギーを導入することにより、合計
475.9
kl(原油換算)のグリーンエネルギー導入目標を定めた。この目標を達成した場合、エネルギー起源
の二酸化炭素排出量は、
1990年度レベルから 約5%削減される(残りの約1%は、森林吸収、フロ
ン排出抑制等による)。
表.エネルギー消費量及びグリーンエネルギー導入目標    単位:万kl(原油換算)

1990年度エネルギー消費量(実績値)

1,823.8

1999年度エネルギー消費量(実績値)

2,160.3

2010年度エネルギー消費量(推計値)

2,237.0

グリーンエネルギー導入目標量

(2010年度)

省エネルギー推進目標量

354.8

新エネルギー導入目標量

121.1

475.9


図.エネルギー消費量及びグリーンエネルギー導入目標

(6) 目標達成に向けて

 省エネルギーはそれぞれの消費者の努力なしでは達成できないうえ、太陽光発電等の新エネル
ギーは地域に存在し、地域で利用可能なエネルギー源であるので、一層の省エネルギー対策の推
進や新エネルギーの導入を図るため、「新兵庫県地球温暖化防止推進計画」の行動指針(参考参
照)に基づき、県民・事業者の参画と協働の下に進めることとする。

(7) プログラム推進の方策

グリーンエネルギーの導入を促進するためには、県民・事業者・行政が、参画と協働の下に、役
割に応じた責任を果たすことが重要である。

県は、このプログラムの実効性を確保し、目標を達成するため、自ら率先して取り組むとともに、
次により県民・事業者のグリーンエネルギー対策の取組を支援し促進する。

@「兵庫県地球温暖化対策推進本部(仮称)」によるプログラムの進行管理

A「兵庫県地球温暖化防止活動推進センター」、「兵庫県地球温暖化防止活動推進員」及び「同
推進協力員」による普及啓発

B「地球環境10%クラブ」や「21世紀型新環境保全協定」の普及促進

C先導的プロジェクトの推進

  1. 参考

平成12年7月に策定した「新兵庫県地球温暖化防止推進計画」では、地球温暖化対策の取組の
一環として、省エネルギー・新エネルギーの推進を掲げており、県民・事業者・行政は、それぞれ
の主体がそれぞれの役割に応じた行動計画に基づき、主体的な対策に取り組むこととしている。

なお、各主体の省エネルギー推進、新エネルギーの導入に向けた対策について、県民・事業者の
活動の目安として、各取組の対策レベルを次表のとおりT〜Vに分類し、対策効果をCO排出
量ベースで算出した結果を下図に示す。
 

表.各主体における活動の目安

対策

レベル

活動の目安

分類の視点

想定実施率

T

☆必ず実行してほしいもの

●国レベルの各種法令や制度がある

●事業者団体等の行動計画等がある

●特段の経済的な負担を伴わない

約90%

U

☆できる限り実行してほしいもの

●ある程度の経済的負担が必要

●ある程度の労力や不便を伴う

約50%

V

☆できれば率先して実行してほしいもの

●相当の経済的負担が必要

●今後の技術開発等が必要

約10%


図 省エネルギー推進対策及び新エネルギー導入対策の効果