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記者発表
パーフルオロオクタン酸(PFOA)に係る河川の環境調査及び下水道の調査結果について

記者発表資料

1.
発表項目名
パーフルオロオクタン酸(PFOA)に係る河川の環境調査及び下水道の調査結果について
2.
発表(配布)日
平成 19年06月20日(水)
3.
担 当
部局名 健康生活部 課 名 環境管理局:水質課
係 名 水環境係
外郭団体名等
直通電話 362-3291 庁内内線 3386
4.
同時発表(配布)先
5.
訂正・追加資料の有無
6.
内容
 兵庫県におけるパーフルオロオクタン酸等に係る河川等及び下水処理場の調査結果がまとまりましたのでお知らせします。
1 調査方法
(1)河川等調査
 ア)調査地点 県内36主要河川の58地点、湖沼1地点及び海域1地点。河川調査地点は全般的な状況が把握できるよう選定した。
ただし、猪名川・神崎川水系については調査地点を密にとった。
 イ)調査期間 平成19年5月30日〜6月11日
 ウ)調査実施者 兵庫県、神戸市、姫路市、尼崎市、西宮市、宝塚市、明石市、加古川市
 エ)測定機関 県立健康環境科学研究センター及び神戸市環境保健研究所等(神戸市内分)
  パーフルオロオク
 オ)測定項目 パーフルオロオクタン酸(PFOA)、パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)
※PFOAは、フッ素を含む有機化合物の一種で、調理器具などの表面が焦げ付かないようにフッ素加工する過程で使われる化学物質。また、フッ素を含む有機化合物としてPFOSという表面コーティング剤があり、一部はPFOAになるといわれている。PFOA、PFOSの有害性に係る知見は十分ではない。
(2)下水処理場調査
 ア)調査処理場 ・兵庫県流域下水道5処理場
・阪神間の市管理下水処理場(尼崎市、西宮市、芦屋市)
 イ)調査期間 平成19年5月29日〜6月12日
 ウ)調査実施者 兵庫県、尼崎市、西宮市、芦屋市
 エ)測定機関 (財)ひょうご環境創造協会ほか
 オ)測定項目 PFOA、PFOS
2 調査結果
(1)河川等調査
60調査地点のうち、
PFOAが検出されたのは43地点であり、最高濃度は670ng/L
(ng/Lは1リットル につきナノグラム:ナノグラムは10億分の1グラム)であった。
PFOSが検出されたのは39地点であり、最高濃度は44ng/Lであった。
(詳細は別表1、別図1、2のとおり。)

PFOAについて、猪名川・神崎川水系を除くと、検出されたのは50地点中33地点、最濃度は80ng/L であった。

なお、県立健康環境科学研究センターが分析手法の検討等のために平成18年度に独自に行った調査の結果でも、本調査と同様な結果が得られている。

(2)下水処理場調査
全処理場の放流水でPFOA、PFOSが検出され最高濃度はそれぞれ
100ng/L、150ng/Lであった。(別図1、別表2)

3 評価
(1)河川等調査
 @ PFOA
猪名川・神崎川水系5地点を除き、平成14年度に環境省が実施した全国調査の範囲(0.33〜100ng/L)の範囲内であった。
猪名川・神崎川水系については神崎橋及びその下流で高濃度だったが、猪名川の上流域では他の水系と同等であったことなどから、神崎川水系に特定の汚染源が存在する可能性が示唆された。

 A PFOS
平成14年度に環境省が実施した全国調査の範囲(0.07〜24ng/L)の範囲を超過するものがあったが、東京都の河川で123.4ng/L、石川県の河川で
320ng/L検出されたとの報告があり、今回の調査結果はそれらと同等以下だった。

(2)下水処理場調査
大阪府内の下水処理場の放流水(5月22日、23日新聞報道)のPFOA 濃度
(6万7000〜8万7000ng/L)の100分の1以下であった。

4 今後の取り組み
ア) 県内の河川等の状況が把握できたので、猪名川・神崎川水系の高濃度の原因究明等の対応方針について関係機関と協議を進める。
イ) 本調査結果を踏まえ、国に対して、人への健康影響についての知見の集積、全国的なPFOA等の実態把握、環境への影響の調査研究、水質基準等の設定、PRTR法等による規制措置等の取り組みについて要望する。

7.
参考
記者発表資料(PDFファイル:133KB)
図1(ワードファイル:139KB)
図2(ワードファイル:67KB)
別表1(エクセルファイル:35KB)
別表2(エクセルファイル19KB)
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