■追加した種(貝類)

2014
年版
番号

種和名

2014年版
ランク

ランク変更の理由

1

ツボミガイ

Cランク

主にウミニナ類の殻上で生活する本種の生息は、ウミニナ類が健全な播磨東部、播磨西部と淡路島中部、南部に限られている。

2

セムシマドアキガイ

Aランク

洲本市で2箇所確認されているに過ぎず、生息数も極めて少ない。

4

アマガイ

Bランク

1990年以前は播磨灘でも比較的確認できたが、現在は播磨西部や淡路島中部で若干の生息が確認されている。ただ、産地での個体数は増加傾向にある。

6

カノコガイ

要注目種

洲本市の1箇所で確認されていたが、現在は埋め立てられ絶滅。浮遊幼生期を有し、四国や和歌山にも分布するので、今後淡路島での生息が期待できる。

7

キンランカノコ

Aランク

洲本市にあるアマモ場の一部の狭い場所でのみ生息。

8

ウミヒメカノコ

Aランク

淡路島のみで確認されている。

9

ヒメカノコ

Aランク

洲本市の1箇所で確認されていたが、現在は埋め立てられ絶滅。浮遊幼生期を有し、四国や和歌山にも分布するので、今後淡路島での生息が期待できる。

10

ツバサコハクカノコ

Aランク

洲本市の極小河川でのみ確認されている。生息環境が特殊であり、本種の産出可能な場所がほとんど見出せない。

14

サドヤマトガイ

要注目種

既知産地は広く、県内に散見されるが、生息密度は極めて低い。

15

ヤマクルマ

地域限定
貴重種

淡路島には多産するが、本州側においては播磨南西部の狭いエリアでのみ確認されている。県内における本州側の東限とみなされる。

16

ミヤコムシオイ

Cランク

氷ノ山や扇の山の鳥取県側では広く分布しているが、兵庫県側では未確認である。既知産地は淡路島の数箇所のみである。

18

ミヤマムシオイ(多田,仮称)

Aランク

播磨西部に分布しているが、既知産地での再発見ができない、あるいは、生息環境が著しく悪化している。

19

シコクゴマガイ

Bランク

紀伊半島及び四国との地理的考察を考える上で地理分布上重要。

20

ヒメゴマガイ(矢野,仮称)

Cランク

中国山地の南面に分布し、県内では播磨北西部でわずかに記録されているにすぎない。

21

マルタニシ

Cランク

田んぼ環境の標徴種であるが、乾田化や畑地化の影響で県南部を中心に著しく生息地が消失し、北部でも減少傾向にある。

23

コゲツノブエ

Aランク

淡路島と姫路市のみで生貝が確認されているが、各生息地は弱小である。

26

クロダカワニナ

Cランク

県内に広く分布するが、散見的。泥底の小川的な昔ながらの流れに生息するが、このような環境が著しく減少してきている。丹篠山が模式産地である。

27

タケノコカワニナ

Aランク

加古川のみに生息しており、域内での生息範囲は広くない上に、河川改修などの影響が深刻である。

28

モロハタマキビ

Cランク

淡路島中部と播磨西部のアマモ帯のみに生息するが、播磨では極めて希産。

29

サガノミジンツボ属の一種

Aランク

県内で1箇所、しかも3個体のみしか確認されていない。また、生息環境が地下水脈にあるなど、特殊環境下に生息する上でも貴重な種類である。

30

オオウスイロヘソカドガイ

Bランク

但馬沿岸の岩礁域に広く分布すると考えられるが生息地は局所的である。多産する生息地もあるが、生息に適した環境要因が限定的で、周辺環境の変化によっては既知の生息地が消滅する可能性がある。

31

ツブカワザンショウ

Bランク

生息環境の減少。

36

サツマクリイロカワザンショウ

Cランク

河口のヨシ帯を含む干潟環境の標徴種である。生息地では個体数は多いが、県内での干潟の環境悪化を察し、Bランクとした。

37

クリイロカワザンショウ属の一種

Bランク

但馬沿岸から数箇所の生息地が確認されているが、そのいずれにおいても生息範囲が非常に狭く局所的で、かつ個体数も少ない。

39

カハタレカワザンショウ

Aランク

淡路島中部のみで確認されており、生息数は極端に少ない。

40

イナバマメタニシ

Bランク

県内に広く分布するが、マルタニシと同様に乾田化の煽りを受け、既知産地の消失が目立つ。

42

マメタニシ

Aランク

既知産地は3箇所程度であり、1箇所においては絶滅している。播磨南西部には岡山県にも分布するホンマメタニシに類似するものが分布する。

46

ゴマツボ

Aランク

既知産地では比較的多く確認されるが、確認地点や生息エリアが極めて狭い。

47

ナギツボ

Aランク

洲本市の内湾奥部でのみ確認されている。

48

ジーコンボツボ

Aランク

淡路島中部のみで確認されている。

49

ミズゴマツボ

Aランク

播磨南西部の1河川からのみ知られる。河口に水門ができるなど、今後、環境がどのように影響するか楽観視できない。

50

エドガワミズゴマツボ

Cランク

播磨や淡路島中部、南部の河口に生息するが、消長が激しく、生息地としての持続性が乏しい面もある。

52

シラギク

Aランク

河口や内湾干潟の還元的な環境下に生息する。生息環境が特殊であり、既知産地は3箇所しかない。

53

ウミコハクガイ(オトギノキサゴ)

Aランク

洲本市で1箇所のみ確認されているが、その後未確認であり、産地や生息の継続性に乏しい。

54

イナザワハベガイ

Bランク

播磨や阪神地域でも宿種のタテジマシソギンチャクが生息するが、本種は淡路島でのみ確認されているにすぎない。

55

ヒモイカリナマコツマミガイ

Aランク

既知産地は播磨西部の2箇所及び淡路島の3箇所のみで、ホストの生息状況が限られていることから見ても希少である。

56

キスイケシカニモリ

Aランク

淡路島南部でのみ確認される。

58

カクメイ属の一種

Aランク

淡路島中部の狭いエリアの還元環境下でのみ生息地が知られている。

59

ガラスシタダミ科の一種

Aランク

淡路島中部の狭いエリアの還元環境下でのみ生息地が知られている。

60

コヤスツララガイ

Bランク

干潟などの潮間帯範囲においての既知産地は加古川と千種川のみ。

61

マツシマコメツブガイ

Bランク

干潟などの潮間帯範囲においての既知産地は加古川と千種川、淡路島のみ。

62

ヌカルミクチキレ

Aランク

淡路島中部の狭いエリアの還元環境下でのみ生息地が知られている。

63

カキウラクチキレガイモドキ

Cランク

マガキ礁は但馬沿岸以外各所に見られるが、本種の生息地として河口や内湾奥部のマガキ礁に限定されている。

64

イボイボナメクジ

Aランク

県内で散見されるが、1箇所で複数確認されることはまれで、もともとの個体密度や生息地が極めて少なく、持続性がない。

65

オカミミガイ

Aランク

2012年に1数個体の老成個体が見つかり、うち2個体を標本として保管。残る個体は同年の秋の台風で流出し、再確認できない。

66

ハマシイノミ

Bランク

広く分布し、他の地域では多産する産地もみられるが、兵庫県、特に日本海側の但馬沿岸では非常にまれであり、生息環境も限定的である。

69

マキスジコミミ

Aランク

淡路島中部で1個体が記録されたのみだが、浮遊幼生による分散で今後も記録できる可能性はある。

71

ミズコハクガイ

Aランク

全国的にも産出例が少なく、県内でも2例のみで生息地に持続性がない。

72

クルマヒラマキ

Bランク

県内では4例ほど確認例があるが、生息地の持続性が乏しい。

74

ヒラドマルナタネ

Bランク

既知産地が少ない。

75

マルナタネ

Bランク

既知産地が少ない。

76

ナニワクチミゾガイ

Aランク

極めて希産。

77

ナガナタネ

Bランク

既知産地が少ない。

78

チョウセンスナガイ

Aランク

淡路島中部に既知産地があるのみ。

79

キバサナギ

Aランク

比較的乾燥した落葉下に生息している。海岸近くでも生息しているが、県内の生息地は数箇所しかない。

80

キセルガイモドキ

Cランク

干潟での既知産地が少ない。

81

フトキセルガイモドキ

Cランク

淡路島、加古川で記録があるが、死貝がほとんどである。

85

コンボウギセル

Aランク

播磨西部で確認されており、既知地産地、生息数ともに少ない。

87

スジキビ

Bランク

県内では4例のみ。既知産地での生息数は極めて少ない。

88

カサネシタラ

Bランク

県内では4例のみ。既知産地での生息数は極めて少ない。

90

ヤマコウラナメクジ

Aランク

篠山市が模式産地。記載以来、但馬で1記録しかない。

91

スハダナメクジ(仮称)

Cランク

西日本に広く分布し、県内でも但馬の山中で確認されているが、生息密度は低い。

92

オオコウラナメクジ

Bランク

県内で散見されるが、1箇所で複数確認されることはまれで、もともとの個体密度や生息地が極めて少ない。

93

ナメクジ属の一種

Cランク

淡路島の中部の山中を中心に生息する。

95

ケハダビロウドマイマイ

Bランク

既知産地は多いが、各産地での生息密度・継続性は極めて低い。

96

ビロウドマイマイ

Bランク

既知産地は多いが、各産地での生息密度・継続性は極めて低い。

99

クチマガリマイマイ

Bランク

神戸市と洲本市でのみ確認されている。神戸市では宅地開発による絶滅の危険性が高い。

101

ギュウリキマイマイ

要注目種

既知産地、特に有馬温泉周辺など有名産地ではマニアの採集圧による減少が著しい。

102

イセノナミマイマイ

要注目種

既知産地では宅地開発などでの減少が著しい。

104

キヌタレガイ

Aランク

洲本市のアマモ場においては健全な個体群が存在するが、他産地では死貝が打ち上げられる程度である。

105

コケゴロモ

要注目種

洲本市のみで確認されている。

106

ハボウキガイ

Aランク

深場では他の地域でも産するが干潟で見られるのは淡路島中部のみである。

107

タイラギ(リシケタイラギ)

Cランク

干潟では希産。

110

マツカサガイ

Bランク

日本海流入河川では1箇所のみ。瀬戸内海流入河川では、水路やため池で散見されるものの、改修や埋め立てなど既知産地の悪化が進んでいる。

112

イシガイ

Cランク

生息地においては豊産箇所もあるが、他のイシガイ科二枚貝と同様に減少傾向にある。生息地の改修工事やため池ではオオクチバスなどによるホスト魚の絶滅などで、繁殖が滞っている事例もあるので、楽観視できない。

114

フネドブガイ

Aランク

近年、揖保川と加古川水系で数個体の生息が確認された。

117

ムラサキガイ

Aランク

但馬を含め、死貝の打ち上げは見られるが、生貝の記録は少ない。西播磨の数箇所の内湾干潟にまとまった個体群があるが、このような場所は全国的にも数える程度でしかない。

118

アシガイ

Aランク

淡路島中部のみに既知産地があるのみ。

119

アシベマスオ

Aランク

淡路島中部のみに既知産地があるのみ。

120

ハザクラ

Aランク

淡路島北部東岸と中部に既知産地があるのみ。

124

ウズザクラ

Bランク

干潟での既知産地が少ない。

126

マシジミ

要注目種

県内のほぼ全域に分布していたが、近年はタイワンシジミ種群の拡散で、ため池や山間部以外では、ほぼ姿を消している。

128

シオフキ

Aランク

既知産地数が2箇所であり、生貝の確認が困難。

129

ミルクイ

Aランク

淡路島北部、中部の干潟のみで確認されている。

131

シオヤガイ

Aランク

淡路中部に既知産地があるのみ。

132

ケマンガイ

Bランク

淡路中部に既知産地があるのみ。

133

ウエジマメシジミ

Cランク

県内では複数の産地が確認されており、今後の調査によって増える可能性があるが、生息地が閉鎖的な環境であることが多く、その変化によっては既知の生息地でも消滅する可能性がある。ちなみに温泉町にあった模式産地(但馬大清水と記録されている)は、農道の整備事業などによって池そのものが消滅した。

134

タカヤママメシジミ(仮称)

Bランク

比較的標高のある泥場の湧水地で確認されているが、2箇所のみで、人為的影響が加わりにくい場所である。

135

ドブシジミ

Cランク

生息環境は県内に広くあり、今後の確認例は増えると考えられるが、ため池や水路の環境が著しく悪化傾向にある。

137

イナズママメアゲマキガイ

Aランク

淡路島中部の干潟のみで確認されている。

138

ツヤマメアゲマキガイ

Aランク

淡路島北部、中部の干潟のみで確認されている。

139

ウロコガイ

Aランク

淡路島中部の干潟のみで確認されている。

140

オウギウロコガイ

Aランク

淡路島中部の干潟のみで確認されている。

141

コハクノツユガイ

Aランク

淡路島北部、中部の干潟のみで確認されている。

142

マツモトウロコガイ

Aランク

淡路島中部の干潟のみで確認されている。

143

スジホシムシモドキヤドリガイ

Aランク

ホストの生息環境が粒子の揃った細砂干潟であり、この存在自体多くない。また、必ずしもホストが生息する場所では本種が寄生しているとは限らない。

144

マルヤドリガイ

Aランク

淡路島の干潟のみで確認されている。

145

ガタヅキ

Aランク

淡路島南部の汽水域のみで確認されている。

146

キヌタアゲマキ

Bランク

淡路島中部の汽水域のみで確認されている。

149

ヒメマスオガイ

Bランク

芦屋浜で1個体のみが確認され、前浜干潟や河口干潟の標徴種として重要。

150

ナミガイ

Cランク

既知産地が少ない。

151

ネムグリガイ

Bランク

近年、その生息状況が判明し、洲本市由良のアマモには比較的多く生息する。播磨西部にもアマモは多産するが現在のところ発見に至ってない。