■ランクを変更した種(貝類)

2003
年版
番号

2014
年版
番号

種和名

2003

年版
ランク

2014

年版
ランク

ランク変更の理由

2

3

イボキサゴ

今見ら
れない

Cランク

1990年ころより県内で多数観察されようになり、粒子のそろった細砂浜に多い。このような海岸の減少を考え、C評価とした。

4

11

フネアマガイ

Aランク

Bランク

近年の調査により、淡路島で数箇所確認され、若齢個体は比較的多く見られる。海流分散で産地増加の可能性がある。

7

17

ハリマムシオイ

Cランク

Aランク

既知産地は模式産地のほか、神戸・阪神で2箇所の既知産地が知られているにすぎない。

12

22

イボウミニナ

今見ら
れない

Aランク

新鮮な貝殻は播磨西部の干潟で確認できるが、生貝の既知産地は淡路島中部のみ。

23

32

ダテ(ヒラド)

カワザンショウ

Cランク

(ヒラドカワザンショウ)

Bランク

河口のヨシ帯を含む干潟環境の標徴種である。既知産地が播磨地域に限られている。生息数は多いが、干潟の環境悪化を察し、ランクを上げた。

24

要注目種

(ダテカワザンショウ)

21

33

ムシヤドリ

カワザンショウ

Cランク

Aランク

県内では円山川でのみ知られ、模式産地でもある。国交省の治水対策により、生息地が大改修され、その後、今回改修エリア以外の生息可能と思われる場所でも確認できない。

21

34

ヒナタムシヤドリ

カワザンショウ

Cランク

Bランク

河口のヨシ帯を含む干潟環境の標徴種であり、既知産地が播磨地域に限られている。播磨西部には多産地があるものの、環境の消失などで楽観視できない。

20

38

ヨシダカワザンショウ

Aランク

Bランク

河口のヨシ帯を含む干潟環境の標徴種であり、既知産地が播磨西部地域に限られているが、生息密度は高い。加古川が模式産地である。

18

43

カワグチツボ

Aランク

Cランク

播磨地域の河口に生息し、多産することも少なくないが、消長が激しく、生息地としての持続性が乏しい面もある。

8

45

ニクイロシブキツボ

要注目種

Aランク

生息に適した条件を満たす環境が限定的で、全国的にも生息地は限られている。県内の既知の生息地も局所的で個体数も少なく、希少種である。本県生息地は分布の西限にあたる。

27

57

ムシロガイ

Aランク

Bランク

淡路島の内湾の潮間帯に生息。生息数や産地は増加傾向にある。

31

70

ナギサノシタタリ

Aランク

Bランク

微小種であり、場所的に採集されにくいということが大きな要因である。生息環境は各地にあることから、今後確認例は増えると考えられる。

43

83

クロチビギセル

Bランク

Cランク

調査の進行により、生息地の確認数が増えたが、生息地域は限られている。

45

84

モリヤギセル

Bランク

Aランク

県内では氷ノ山山系に生息するが、希産である。

37

86

パツラマイマイ

Cランク

Aランク

県内では氷ノ山周辺でのみ生息が確認されている。朽木などの生息基盤そのものが脆弱で、環境変化の影響を受けやすいと考えられる。

35

97

マヤサンマイマイ

要注目種

Aランク

生息地が1箇所のみ。

33

98

ヌノビキケマイマイ

要注目種

Aランク

生息地が1箇所のみ。

46

100

ヒメコウロ

マイマイ(仮称)

地域限定
貴重種

Cランク

生息地の悪化が目立つ。また、陸貝収集家による採集圧が最大の減少要因と考えられる。

49

108

ニセマツカサガイ

Cランク

Aランク

県内主要河川で生息が確認されているが、小川環境や本川と連絡する水路の著しい取水方法の改変により、既知産地での消失が目立つ。日本海側では岸田川以外は危機的であり、瀬戸内海側では武庫川での減少が著しい。

62

125

ヤマトシジミ

Bランク

Cランク

主要河川のはほとんどに生息していることで、Cランクとした。

66

147

オオノガイ

Aランク

Bランク

成貝は水深のある場所あるいは砂泥中に深くもぐりこみ採集が困難であるが、若齢個体や新鮮な死貝は各地で確認できるようになった。

68

152

オキナガイ

Aランク

Bランク

潮下帯では多産箇所もあるが、潮間帯においては極めて少ない。

59

153

マテガイ

Cランク

要注目種

特に播磨西部には数箇所の大きな個体群が存在する細砂干潟があるが、盛んに潮干狩りのターゲットとして捕獲されている。採集の影響ではないと考えられるが、一部の既知産地では砂中が還元化し激減している。生息環境が細砂干潟であり、その存在の少なさと、マテガイの生息地では同様な環境に依存する希少種も多く、特異な環境の指標として要注目種へ変更した。