選定・評価の考え方


 選定・評価の考え方は、地形、地質、自然景観、生態系について以下に示す。なお、地形、地質、自然景観の選定・評価の
考え方は、2003年版のものを踏襲した。

■地形・地質


地形・地質は、次の基準に該当するものを貴重なものとした。
 (1)学術的に貴重なもの(希少なもの、分布が限定されているものなど)
 (2)形状、分布がユニークなもの
 (3)自然や土地の成り立ちを示す典型的なもの
 (4)自然環境と人間生活との関わりを密接に示すもの
 (5)わが国で初めて記載、説明されたもの


■自然景観


自然景観は、次の基準に該当するものを貴重なものとした。
(1)「貴重な自然景観」
 視覚的な美しさと緑や自然の質(生態系)との包含概念としてとらえて、景観資源的価値と自然的価値の両面から評価される
 もの
(2)「人の暮らしに密接に関わる自然景観」※
 過去から現在に至る人の営みと自然環境が密接に関係することで形成された景観、歴史的建造物と自然環境が調和してい
 る景観など
   ※今回の改訂に際して新たな基準として追加した。


■生態系


生態系は、次の基準に該当するものを貴重なものとした。
 (1)希少な動植物がまとまって生育・生息する場
 (2)希少な種に限らず多様な生物群集が成立する場
  貴重性のランクについては、下記の7つの項目を判断基準として総合的に評価した。
   ア 希少種が生育・生息する生態系であるか
   イ 多様な生物が生育・生息する生態系であるか
   ウ 特殊な立地環境に生育・生息する種の生態系であるか
   エ 改変の危険性が高い脆弱な生態系であるか
   オ 県域において地域的に限られた種がまとまって生育・生息する生態系であるか
   カ 人との関わりが深く、人と生物との相互関係の上で保全が望まれる生態系であるか
   キ 上記の生息環境が複合的に存在している生態系であるか