貴重性評価の区分 HRDB2003
 貴重性評価の区分は、動植物及び植物群落・地形・地質・自然景観の2分野それぞれについて以下に示す。


(1) 動植物の種(亜種、変種を含む)
環境省による改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物(以下、改訂・日本版レッドデータブック)のカテゴリー区分(定性的要件)に準じて、貴重性のランクを設定した。改訂・日本版レッドデータブックでは、「絶滅」というカテゴリーが設定されているが、兵庫県版では、厳密に絶滅と判断できなくても県内には生息・生育しなくなったと推定されるものも含めて「今見られない」というカテゴリーを設定した。また、改訂・日本版レッドデータブックにはないものとして、要注目種、地域限定貴重種、というカテゴリー区分を置いた。
カテゴリー
@ 今見られない 兵庫県内での確認記録、標本があるなど、かつては生息・生育していたと考えられるが、現在は見られなくなり、生息・生育の可能性がないと考えられる種。鳥類にあっては、過去には兵庫県内で毎年または通年見られたが、現在は稀に迷鳥としてしか見られなくなった種については、この区分に含めることとした。
A Aランク 改訂・日本版レッドデータブックの絶滅危惧T類に相当。
兵庫県内において絶滅の危機に瀕している種など、緊急の保全対策、厳重な保全対策の必要な種。
B Bランク 改訂・日本版レッドデータブックの絶滅危惧U類に相当。
兵庫県内において絶滅の危険が増大している種など、極力生息環境、自生地などの保全が必要な種。
C Cランク 改訂・日本版レッドデータブックの準絶滅危惧に相当。
兵庫県内において存続基盤が脆弱な種。
D 要注目種 最近減少の著しい種、優れた自然環境の指標となる種などの貴重種に準ずる種。
E 地域限定貴重種 兵庫県全域で見ると貴重とはいえないが、兵庫県内の特定の地域においてはA、B、C、要注目のいずれかのランクに該当する程度の貴重性を有する種。
F 要調査種 改訂・日本版レッドデータブックの情報不足に相当。
本県での生息・生育の実態がほとんどわからないことなどにより、現在の知見では貴重性の評価ができないが、今後の調査によっては貴重種となる可能性のある種。


(2) 植物群落・地形・地質・自然景観
 兵庫県において貴重として選定されたものについて、その貴重性の程度を3段階にランクづけした。また、貴重とまではいえないがこれに準ずるものとして「要注目」というランクを置いた。
カテゴリー
@ Aランク 規模的、質的にすぐれており貴重性の程度が最も高く、全国的価値に相当するもの。
A Bランク Aランクに準ずるもので、地方的価値、都道府県的価値に相当するもの。
B Cランク Bランクに準ずるもので、市町村的価値に相当するもの。
C 要注目 人間生活との関わりを密接に示すもの、地元の人に愛されているものなど、貴重なものに準ずるものとして保全に配慮すべきもの。
 なお、植物群落については、このランクづけを10の項目の点数評価で行ったが、ランク区分は合計点数(50点満点)に応じて次のように設定した。また、群落複合については、構成する各植物群落のうち最も高いランクをその群落複合のランクとした。

@ Aランク 40点以上
A Bランク  35〜39点
B Cランク 30〜34点
C 要注目 29点以下であっても特に注目すべきもの



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兵庫県農政環境部環境創造局自然環境課