環境省による改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物(以下、改訂・日本版レッドデータブック)のカテゴリー区分(定性的要件)に準じて、貴重性のランクを設定した。改訂・日本版レッドデータブックでは、「絶滅」というカテゴリーが設定されているが、兵庫県版では、厳密に絶滅と判断できなくても県内には生息・生育しなくなったと推定されるものも含めて「今見られない」というカテゴリーを設定した。また、改訂・日本版レッドデータブックにはないものとして、要注目種、地域限定貴重種、というカテゴリー区分を置いた。 |
カテゴリー |
@ 今見られない |
兵庫県内での確認記録、標本があるなど、かつては生息・生育していたと考えられるが、現在は見られなくなり、生息・生育の可能性がないと考えられる種。鳥類にあっては、過去には兵庫県内で毎年または通年見られたが、現在は稀に迷鳥としてしか見られなくなった種については、この区分に含めることとした。 |
A Aランク |
改訂・日本版レッドデータブックの絶滅危惧T類に相当。
兵庫県内において絶滅の危機に瀕している種など、緊急の保全対策、厳重な保全対策の必要な種。 |
B Bランク |
改訂・日本版レッドデータブックの絶滅危惧U類に相当。
兵庫県内において絶滅の危険が増大している種など、極力生息環境、自生地などの保全が必要な種。 |
C Cランク |
改訂・日本版レッドデータブックの準絶滅危惧に相当。
兵庫県内において存続基盤が脆弱な種。 |
D 要注目種 |
最近減少の著しい種、優れた自然環境の指標となる種などの貴重種に準ずる種。 |
E 地域限定貴重種 |
兵庫県全域で見ると貴重とはいえないが、兵庫県内の特定の地域においてはA、B、C、要注目のいずれかのランクに該当する程度の貴重性を有する種。 |
F 要調査種 |
改訂・日本版レッドデータブックの情報不足に相当。
本県での生息・生育の実態がほとんどわからないことなどにより、現在の知見では貴重性の評価ができないが、今後の調査によっては貴重種となる可能性のある種。 |